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前言撤回 最後に一つ 大阪都構想の見過ごされがちな投票基準 -防災面での安全保障-

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この前は住民投票前にはこれで最後としていましたけれど、
最後に一つだけお書きしておきます。
ただし、私の賛否や感情についてはもうお書きしません。
それぞれの陣営が、自分たちの考えが支持され、
そのとおりになった時に、
後に「可決していればよかったのに」
「否決しておけばよかった」のような
嘆きが聞こえてこないよう願うばかりです。
市議会はそのための努力をしてください。

13日産経大阪夕刊に河田恵昭先生の意見が掲載されていましたので、
そのお話をお書きしておきます。
ただ、これも"偏った意見"を載せない新聞でありますので、
彼自身の賛否に対する意見は書かれていませんが、
河田先生のその考えについては、
私の大阪都構想についての直前記事のリンク先からご確認いただけます。

安全保障という言葉があります。
現在の安倍政権が方針を明らかにしたような、
軍事面での安全保障もありますけれど、
総合的な安全保障でいえば、
そこにはエネルギーや食料面、防災面なども含まれてきます。


南海トラフ巨大地震では、太平洋沿岸部が首都圏から九州まで被災する。このような状況で中央からの支援を待つなどというのは誰が考えても絵空事にすぎないことは分かる。東北の復興が遅れているのも、中央頼みというこれまでの地方自治体のあり方が一因だと考えられている

河川工学、自然災害、防災システムがご専門で、
京都大学名誉教授、関西大学社会安全学部教授、人と防災未来センター所長、
東日本大震災復興構想会議委員、
テレビでも頻繁にお見かけする河田恵昭先生のお話です。

また、首都圏直下型地震が起きれば、現在の大阪が東京にかわって国を支えきれるだろうか。人口比以上の差がついている両都市の状況をみれば、否定的にならざるを得ないだろう

大正12年、1923年の関東大震災後、大阪市は"大大阪"と呼ばれました。
当時の東成郡や西成郡などを編入した大阪市は
東京府東京市よりも多くの人口を抱える世界6位の大都市となり、
日本を牽引する都市となっていたんです。
今の大阪を考える時に、もしも、
河田先生の仰るような災害が首都圏であったなら、
現在の大阪が当時のような牽引役になれるかどうか、
そこも重要だと思います。

住民投票により、我が国では例を見ない決定がなされようとしています。
普段の投票では、当選した議員の実際の政治活動により、
民意はぼかされてしまいますが、
今回は違います。議員というクッションはありません。
防災の安全保障は見過ごされがちではあるものの、
市民、府民、国民の生命や財産に関わる最重要事項です。
現在の市政のシステムで防災や
首都圏のバックアップ機能を備える都市としていくのか、
あるいは刷新してそれを目指すのか、
どちらが防災面でより良い都市となるのか、
防災の安全保障は
投票行動の基準の一つにされるべき要件であろうかと考えています。


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