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所さんの目がテン! 「冬の食べ物の科学」 その1 コラーゲン ~無意味? 意外な結果に驚き~

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番組ではまずコラーゲンの検証から始まりました。
女性に大人気ですよね。

鍋ではこんな感じの



コラーゲンボールや、
コラーゲンボールなるものが入っている鍋まであります。

お肌がプルプルになる
翌朝のお肌が全然違う


などと聞きます。
本当にそうでしょうか?
実験で確かめます。

女性8人にくじ引きしてもらい、
AとBのグループに4人ずつ分かれてもらいます。

Bグループには1人あたり、
300gのコラーゲンボールたっぷりの鍋を、

所さんの目がテン! 「冬の食べ物の科学」 コラーゲン

対して、Aグループにはコラーゲンボールがない以外は、
同じ材料が入っているただの寄せ鍋を食べてもらいます。

Bグループ4人から上がる歓声、
Aグループからは羨望のまなざしが注がれる中、
試食が開始です。

一夜明け、肌の検査を行います。
コラーゲン鍋を食べたBグループからは、
この日の肌について、

押したら押し返す力がある

という実感の声が。

まずは顔を洗ってもらい、
温度と湿度が一定の部屋で20分間待機してもらいます。
そして、肌の弾力を複数回にわたり計測しました。
その数値ですが、これが

所さんの目がテン! 「冬の食べ物の科学」 コラーゲン

コラーゲンなしの4人の数値。
微妙に弾力が増している人もいますが、
10%以内程度なら、日ごとの、
あるいは誤差の範囲内と考えるべきでしょう。
つまり、こちらのグループからは、
前日と有意といえるほどの変化は確認出来なかったということになります。

次にコラーゲン鍋を食べた4人。

所さんの目がテン! 「冬の食べ物の科学」 コラーゲン

それがこちら。
15%の増加が見られる被験者がいるものの、
あとは誤差の範囲内といえる数値となっています。

コラーゲンは肌の弾力に効果があるのでは?

この計測では、その効果を確認することは出来ませんでした。
それはどういうことでしょうか?

東京工科大学応用生物学部の前田憲寿教授は、

コラーゲンを食べてもそのまま
肌のコラーゲンになる訳ではない


と、このように説明します。
(これについては後述します)

しかし、コラーゲン鍋を食べた女性からは、
肌の変化を実感しているような声が聞かれました。
それはなぜでしょうか?
ただの思い込みなのでしょうか?

肌の水分量を見てみます。
これがコラーゲンなしの鍋を食べたグループの数値です。

所さんの目がテン! 「冬の食べ物の科学」 コラーゲン

これも10%程度の増減は誤差の範囲内と考えられますので、
それよりもやや大きい値も見られますが、
注目するほどの変化ではありません。
次にコラーゲン鍋を食べたグループの値は、

所さんの目がテン! 「冬の食べ物の科学」 コラーゲン

このように、いずれも大きな増加が見られました。
対照群と比較しても、
これはコラーゲン鍋の影響だと考えるべきでしょう。

コラーゲンを食べてもそのまま
肌のコラーゲンになる訳ではない


としても、水分量が増えたのはどういうことでしょうか?

番組ではさらに肌の油分についても計測しています。
コラーゲン鍋を食べたグループ4人とも、
肌の油分が増えていたのです。

前田教授の説明によりますと、
コラーゲンに含まれているアミノ酸が、
皮膚の皮脂腺を刺激し取り込まれることで、
皮脂の分泌量が増加した可能性が考えられるとのこと。
油分のない肌表面からは水分が蒸発し続けていきますが、
油分があれば、それを抑えることが出来ます。
そのため、コラーゲンの効果で、
皮膚表面の油分が増加、
そして、水分がよりよく保持されたと考える事が出来ます。

つまり、

乾燥しがちな冬、
コラーゲンはお肌の乾燥対策に適している


といえそうです。



以上が番組でのコラーゲンについての検証でした。
このあいだ、「たかじんnoマネー」で、
怪しい健康法などが扱われていたんですけれど、
その時にもコラーゲンが意味のないものだとしていました。
私も



このような書籍で読んでいますので、
まあ、効果が出たとしても
プラシーボ効果であろうかと思っていたんです。

それがこの番組では、
別の理由で肌に対する効果が確認出来たということで、
非常に驚きました。

なお、この福岡伸一先生の「動的平衡」では、

肌の張りはコラーゲンが支えているといってもよい。ならば、コラーゲンを食べ物として外部からたくさん摂取すれば、衰えがちな肌の張りを取り戻すことができるだろうか。答えは端的に否である。
食品として摂取されたコラーゲンは消化管内で消化酵素の働きにより、ばらばらのアミノ酸に消化され吸収される。コラーゲンはあまり効率よく消化されないタンパク質である。消化できなかった部分は排泄されてしまう。
一方、吸収されたアミノ酸は血液に乗って全身に散らばっていく。そこで新しいタンパク質の合成材料になる。
しかし、コラーゲン由来のアミノ酸は、必ずしも体内のコラーゲンの原料とはならない。むしろほとんどコラーゲンにはならないと言ってよい。
なぜなら、コラーゲンを構成するアミノ酸はグリシン、プロリン、アラニンといった、どこにでもある、ありきたりなアミノ酸であり、あらゆる食品タンパク質から補給される。また、他のアミノ酸を作り替えることによって体内でも合成できる、つまり非・必須アミノ酸である。
もし、皮膚がコラーゲンを作り出したいときは、皮膚の細胞が血液中のアミノ酸を取り込んで必要量を合成するだけ。コラーゲン、あるいはそれを低分子化したものをいくら摂っても、それは体内のコラーゲンを補給することにはなりえないのである。
食べ物として摂取したタンパク質が、身体のどこかに届けられ、そこで不足するタンパク質を補う、という考え方はあまりに素人的な生命観である。


となっています。
正しい説明だと思います。
しかし、今回の番組には、
コラーゲンの肌に対する良い影響について、
別の理屈が存在していた、
という驚きがありました。



ねてしてタペ


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