新しく出来たイオンモール四條畷に私たちが入った入口には
イヌやネコを扱うペットショップがあります。
基本的に、私はガラスケースやケージに
"陳列"されているペットショップが嫌いです。
ただ、この時は珍しく連れが興味を示したため、
立ち寄りましたが、すると寄ってきたのが子犬を抱えた男性店員でした。
すぐさま彼は消毒液を差し出し、
手の消毒を勧め、連れがその子犬を抱きました。
私も何度も消毒を勧められましたが、
しつこかったので露骨に嫌な顔をしたところで、
諦めたようです。
感情を顔に出したのは反省点ですが、
なぜ、店がイヌを抱かせたがったのか、
その理由は簡単です。
「情が湧く」ことを期待している訳です。
「抱かせたもん勝ち」なんです。
法改正で少しはマシになったかもしれませんが、
酔っ払いに抱かせて買わせるケースも多かったと聞きます。
私はイヌもネコも大好きです。
だから、こういう場所が嫌いなんです。
その"陳列"には憐憫の情しか湧きませんし、
この裏にある事情も見えるからです。
犬猫2万匹、流通過程で死ぬ
http://ameblo.jp/sugimoto-aya/entry-12079676118.html
杉本彩さんのブログです。
現在、繁殖業者やペットショップなどには、
その販売数と死亡数を報告する義務が設けられています。
犬猫2万匹、流通過程で死ぬ 国内流通で初の実数判明
http://www.asahi.com/articles/ASH9K6FQKH9KULZL003.html
この記事には昨年度のイヌやネコの販売で届け出られた数が約75万匹、
そのうち繁殖から小売りまでの流通過程で
死んだ数は2万3181匹となっています。
環境省もこの問題については推計していたようですが、
報告に基づく数値はその推計の33倍以上、
流通量の3~4%を人間が殺していることになります。
そして、この数字に対して杉本彩さんはさらに指摘されています。
これは報告された数値に過ぎず、
報告義務を怠っている業者、
報告する気なんてない業者の元で死んだイヌやネコはカウントされないと。
無理な近親交配をさせて、
小型犬種を作り出そうとするような
過密多頭飼育を続けているような
悪徳ブリーダーに法令順守の精神は期待できるでしょうか?
イヌやネコを人間扱いする人も多いです。
不要な服を着せているのもその影響でしょうが、
人間のエゴで生み出された動物たちが
人間のエゴで殺されている現状、
もしも、これが人間での出来事ならどうでしょうか?
なぜ、この問題を「もしも、これが人間なら」と
考えられないのでしょうか?
世界貿易機関(WHO)のデータを確認しますと、
この日本での新生児・乳児死亡率は
新生児で1‰、乳児で2‰のようです。
百分率では0.1%、0.2%です。
自分たちに都合の良い部分だけ人間扱いして、
こういう部分には気付かないフリをする。
イヌやネコが好きな人の中には、
好きな犬種、猫種、
好きではない犬種、猫種を口にする人も多いですが、
これが人間ならどうでしょう?
販売されているのが人間ならどうでしょう?
なぜか、そこは人間扱いしません。
ハッシュタグ #里親
https://twitter.com/hashtag/%E9%87%8C%E8%A6%AA?f=tweets&vertical=default&src=hash
Twitter上には無数の里親募集の呼びかけが流れています。
彼らの命の長さを決めているのは、
彼らの生命力が定めた寿命ではありません。
それを決めるのは人間なんです。
そこが保健所なら、彼らの残りの命はあとわずかです。
ここで命を奪われる彼らと、
ショーケースの中との違いは何でしょうか?
毎日、Twitterで彼らの画像を見る度に
そんなことを思います。
最後に、岡本夏生さんのブログのフィレンツェにおける
ペットショップの記事をご紹介しておきます。
日本のペット産業への問題が提起されています。
ぜひ、ご覧下さい。
ペットショップ
http://ameblo.jp/okamoto-natsuki/entry-11756953994.html
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いのちの花―ペットの殺処分0を願う女子高生たち/綾野 まさる
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犬を殺すのは誰か ペット流通の闇 (朝日文庫)/太田匡彦
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ゼロ! こぎゃんかわいか動物がなぜ死なねばならんと?/片野 ゆか
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犬たちをおくる日: この命、灰になるために生まれてきたんじゃない (フォア文庫)/今西 乃子
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