書き物の仕事で時事ネタを扱っていて、
いろいろと機嫌の悪い一週間でした。
一番の原因は重力波に対するメディアの扱い。
21世紀は始まってからまだ15年あまりですけれど、
ヒッグス粒子の発見、ニュートリノの質量の確認と並ぶか、
それ以上の今世紀最大の発見のニュースが
「ゲス宮崎不倫」のニュースに食いつぶされるのか。
100年ですよ。100年。
いかにアインシュタインが天才でも、
1人の研究者の寿命では絶対に得られないこの偉大な成果が、
あんな女たらしの不倫と謝罪に劣るとは信じられません。
その宮崎謙介(まだ現時点では)衆院議員の件ですが、
その取り上げ方も気に入りません。
どこの局でも番組でも、
街頭インタビューで市民の声を放送、
国民感情、女性としての感情を紹介するのは結構ですが、
それよりも、男性の育休と、
男性国会議員の育休についての議論が行われないのはなぜでしょうか。
その議論の必要性に比べれば、
感情なんてどうでもいいです。
理性として、それが必要かどうか、
どのようにして現実のものにしていくかを考えるべきなんです。
この不倫のおかげで男性の育休の議論が後戻りしたり
足踏みしたりしてしまうことが懸念されます
とか言ってましたけれど、
足踏みしているのはメディアでしょうに。
議論が必要だと感じているなら、
それを前に進めるための意見を前面に出しなさいよ。
その点、今朝の朝日放送「正義のミカタ」は
この問題をあっさりと扱っていて、
北朝鮮のミサイルやジカ熱などに時間を割いていて安心しました。
今日の朝刊の証券面、あらためて驚かされました。
各銘柄、安値の行が白抜きの数字ばかり。
酷い状況となっております。
ニューヨークでかなり戻したということですので、
日本の場合、まずは週明けが勝負になりそうです。
ともあれ、こちらはドイツ銀行ショックがからみ、
資源輸出国の不振などなどから
世界同時株安が主な原因であり、
日本の市場でも外国の投資家の動向次第ですが。
日銀がマイナス金利を導入した時に、
日本の国債が買われるだけになりそうだとお書きしましたが、
当然のように、そうなりました。
国債は10年もので金利がマイナスに。
世界同時株安に加え、日銀の大失策、
政府の無策の結果です。
だから、何度も何度もお書きしているように、
内需が高まらないと景気は回復しないんです。
内需不足を解消する力は日銀にはありません。
政府は内需を高めるための政策、
何かしましたか?
規制緩和だ行政改革だとか言って、
その中には内需にはプラスのものも含まれているかもしれませんが、
そのほとんどは内需を減らしさらに不景気に向かわせるものです。
とどめは消費税増税。
その上で景気をよくしろと、
そんな能力もないのに押しつけられた日銀、
あるいはあると思い込んで引き受けた日銀といったところです。
日銀にその能力がなく、
民間からも需要が生まれてこないなら、
出来るのは政府しかないじゃありませんか。
それなのに、ろくな公共投資を行いません。
ただ、現政権以外だと、
もっと酷い経済政策を打ちそうなのが悲劇的です。
「国債ばかり発行していては財政破綻する」
という声は根強いですけれど、
財政破綻とはどういう状態を指すのでしょうか?
なぜ、国債の長期金利はマイナスになりましたか?
日本の国債に人気が集中しているからでしょう。
皆が財政破綻すると考えているなら、
国債はゴミになる前に手放され、買い手がいなくなるはずです。
その場合、引き受け手を求めるために、
高い金利を付けなくてはなりません。
やがて、高い金利を付けても誰も引き受けてくれなくなるのが
財政破綻するの一歩手前の状態です。
そうして財政破綻に至った(公式には破綻していない)のがギリシャです。
日本の国債の金利はどうでしょうか。
財務省主計局から発せられ、
メディアがバラ撒くこの妄想にいつまでも囚われ続けてはいけません。
「国の借金」などいうものはありません。
従って、「国民一人当たり824万円の借金」なんていうのもデマです。
国債は主に日本国内の金融機関が持っています。
金融機関が政府にお金を貸していて、
その債券が国債です。
そして、金融機関にお金を預けている私たち、
つまり、金融機関にお金を貸している私たちが政府の債権者なのです。
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何かと、ぐろぐろする1週間 その1 メディアでの重力波の扱い・ゲス議員の不倫・日銀…
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