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ビーバップ!ハイヒール「その一皿に人生が詰まっている… 最期のご馳走」 その3

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http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12140211528.html
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12142349909.html

こちらからの続きです。


淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院は
2012年11月、大阪市東淀川区東中島にオープンしました。
リクエスト食はこの頃から始まっています。
ここで食のリクエストに応えているのは3人の調理師。
日本料理店の元板前などだそうです。
管理栄養士の大谷幸子さんは、
患者からのリクエストに応えるために、
各地方の味付けの傾向、名物などの知識が欠かせないといいます。
もちろん、調理師にも。
ただ、リクエストされる料理で人気なのは、
「ご飯と漬物」「カレー」などありふれた家庭料理が人気なんだとか。
彼女は管理栄養士ですが、
このリクエスト食は体の栄養療法というよりも、
生きる希望を生み出す心の栄養療法だと話します。



番組へと戻ります。


彼女は肺癌でこのホスピスに2週間前にやって来ました。
年齢は80歳。
彼女が子供の頃、生家でご馳走といえば、
決まってすき焼きでした。
彼女の家では、すき焼きは冬に限りません。
何かいいことがあると、お肉を買ってきたそうです。

1940年頃のこと。冷房なんていうものはありません。
汗を流しながらのすき焼きです。
彼女の父が台所に立つことはありませんでしたが、
食卓の上ですき焼きを作るのは彼の役割。
牛脂を引いて、割り下を使わず、
肉を焼くのが関西風です。
旨味が増すからと、ずっと牛脂は入れたままでした。

すき焼きは男の役目。
それは彼女の夫にも受け継がれました。
やり方も同じ。
子供ができて、家族が増えても、
それは男の役目であり続けました。

彼女がこう話した翌日、
数年ぶりのすき焼きがこの病院で出されることになります。
彼女が話したとおりに。

当日、病室にすき焼きが届けられます。
そこへ入ってくる孫や息子たち。
再現するのは味だけではありません。
家族みんなですき焼きを囲んだあの頃、
そして、今もすき焼きは男の役目。
彼女の息子さんが牛脂を引いて、
肉を焼き、すき焼き担当しているそうです。








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