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長谷川豊氏の人工透析患者についての理窟が極論ではなく一分の理もない理由

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フリーアナウンサーの長谷川豊氏が暴論を展開し炎上、
「ジャーナリスト」としての資質が問題視され、
テレビ大阪は彼の報道番組からの降板を決定しました。

自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!(原文ママ)

これが彼の記事タイトルですが、
見るからにアクセス数欲しさのタイトルで、
明らかに炎上商法です。
BLOGSにもアクセス数により広告料が入りますから。

その主旨は人工透析を受けている患者には
自堕落で自業自得の人がいて、そういう人たちに
国民皆保険制度の恩恵にあずからせるのはおかしい、
この制度を維持するためには、
そういう人たちは自由診療にして、
それが無理だというなら殺すべきだという内容でした。

まず、「殺せ!」が釣りですね。
釣りだろうが何だろうか、
こう書くこと自体アウトですが、
本気でそう思っていたとすれば、
そのうち、彼は刑務所に行くことになるでしょう。

彼はこの記事の中で、
複数の医師に取材したとしていますが、
私にはそうは思えません
ネット上だけでも、。
人工透析に関する基礎知識は全国腎臓病協議会のサイトなどに詳しく、
データは厚生労働省のサイトや
日本透析医学会のサイトなどで閲覧できるものが多いんですが、
記事にはそれらを参照した形跡が見られません。
事実に基づかない内容であること、ここがまず問題です。

彼は遺伝的要素などによる腎臓病患者のことではないと但し書きしていますが、
「自業自得の腎臓病患者」と「致し方ない腎臓病患者」は
どのように見分けるのでしょうか。
仮にその鑑別法があるとします。
しかし、医療の知見や技術は日進月歩、
今、「自業自得の腎臓病患者」と考えられている人が
来年には遺伝的要素が強いなど
「致し方ない腎臓病患者」と判断される可能性もあります。
その可能性について、彼はどう考えているのでしょうか。

そして、「自業自得の腎臓病患者」の診療を自費でという理窟は
生活習慣が発病や悪化に関係している生活習慣病の患者の医療費を
自費でまかなえという理窟につながります。
たとえば「あなたは昨日2800kcalもの食事をしたので自費です」とか
「あなたは今週どれだけ運動しましたか? 答えられませんか?
つまり、運動不足ですね。これからあなたの医療費は自費です」
というようなことにもなります。
もちろん、喫煙者がCOPDになろうが肺がんになろうが、
健康保険は適用されなくなります。
そして、この種の振り分けは
新たな差別を生み出すでしょう。

以上のような点で、彼の理窟に正しい点はないわけですが、
そもそも、彼には「弱者」の視点に欠けています。
自分がその立場ならどうなのかという視点がありません。
彼は多くの透析患者について、
自業自得なので好きにすればいい、あるいは殺せと書きました。
今、彼は自業自得により、
いくつかの仕事がキャンセルになっています。
この因果応報について、
彼はどう考えているのでしょうか。

彼は全国腎臓病協議会からの抗議文に対し、
「謝罪については断固拒否する」と語り、
テレビ大阪の番組降板決定後には

僕は今でも間違った内容を書いたつもりはないです

としています。
ろくに調べもしていない、
事実を見ようともしていない、
思い込みだけの内容でも、これです。


以前、私はここである大学教授が言論弾圧を受けていることについて
お書きしたことがあります。
その時、コメントを下さった方が
その教授を長谷川氏がこのように批判していると、
教授を人格攻撃している記事のURLが貼り付けられていました。
理論の本質は、人ではなく、その理論の内容により評価されるものです。
ただ、現実は誰もがあらゆる分野の知識を身につけるのは不可能なので、
雁屋哲や武田邦彦、上杉隆らが連発した放射能デマのように、
最初から聞かなくてもいいものもあるのも事実で
ある程度は、人の名前で見ることになりますが、
本質は理論の中身であるはずです。
私も、あの時問題視していたのは、
違法行為により、言論弾圧を行った勢力についてでした。

あの時、私も長谷川氏について言いたいことはたくさんありました。
それまでに彼が吐き出した妄言の数々、
もしも、教授の人としての評価を語るというのであれば、
少なくとも、長谷川氏に教授を非難する資格はないでしょう。
仕事欲しさに煽情的な言葉を使う底の浅さが見えるような人物です。
今回の件でも、多くの人を傷つけた暴論の責任に加え、
他所から引っ張ってきた引用元の「ミスごと丸写し」にした「コピペ」などを行い、
それが発覚すると、「改行を入れれば自分の著作物」と強弁、
「殺せ」などの記事タイトルを改めるとしましたが、
「多くの悪用をされた先日のコラムのタイトルに関して(原文ママ)」
と、タイトルに正当性はあったが、仕方なくという認識なのでしょう。
さらに、全国腎臓病協議会からの抗議文については
「おマヌケ」「私の文章を読んでない」
「読解力が2ちゃんねるレベル」などとも罵っています。
最近は少しは意味のある発言が増えてきたかと思っていましたが、
結局のところ、馬脚を現し、
この人の本性というものが知れ渡ることになりました。

人間は過ちを犯すものですが、
彼はその事実を認めようとはしません。
指摘後、事実を確認し、
過ちを認め、訂正すればよかったものの、
彼はそれを行いません。
人物の評価でいうならば、
私は彼は報道に携わるべきではないと思いますし、
社会にとって有害ですので、
言論界にも居場所がなくなって欲しいものです。

本日、よみうりテレビの番組もレギュラー降板と報じられました。
彼のフジテレビ社員時代のトラブルの真相については確認しようがありませんが、
そんなトラブルを抱えている人物を使ってくれたのが
テレビ大阪であり、よみうりテレビでした。
彼の炎上商法と無知がそれらの放送局にも迷惑をかけることになりました。
自身の自業自得により、弱者側になった思い、
少しは理解できるのでしょうか。



※追記
現在、慢性腎臓病患者が増えています。
CKDという略称でも知られているこの病気は、
初期症状では気づきにくく、
気づいた時には悪化しているということもあります。
腎臓病がある程度進行しますと、
元に戻ることはありません。
腎機能が低下しますと、
命にも関わりますので、人工透析か腎移植が必要になります。
現在、慢性腎臓病の推定患者数は1330万人。
成人に8人1人の割合です。
今後もその数が増えることが予想されることから、
「新たな国民病」とも呼ばれています。
長谷川氏のいう腎臓病患者と国民皆保険制度の関係でいうなら、
各自がこのCKDにならない、
あるいは健康診断などで早期に気づくことで、
その心配を軽減できるかもしれません。
減塩と禁煙、そして、ほかの生活習慣病がある場合は、
特に気をつけてください。








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