毎日のように報じられる高齢者ドライバーによる自動車事故。
テレビ番組では医療の分野の人や社会学者による解説がされていましたが、
今朝の朝日放送「正義のミカタ」では
1985年全日本ツーリングカー選手権優勝、
その後、世界の自動車産業を取材、
自動運転や人工知能技術にも詳しく、
高齢者による運転の問題についても取材を行ってきた
モータージャーナリストの桃田建史さんによる解説があり、
この分野の方からのお話は初めてで、
興味深い内容となっていました。
画面には立正大学心理学部の所正文教授の調査が表示され、
「自分の運転テクニックであれば十分危険を回避できるか?」
という問いに対し、
30代の10%のドライバーが「ある」と回答、
50代で18%、60代前半で17%が「ある」としています。
面白いのは70代で「ある」と回答した人が
70代前半で46%、後半で53%と急激に大きくなります。
念のため、このデータの原典を確認してみましたら、
そのものは見つからなかったものの、
どうやら、茨城県交通安全協会に対し提出された
2001年の「高齢ドライバー運転適性プロジェクト報告書」のもののようです。
ただ、所先生は最近もこのデータを使用されていて、
現在の状況もさほど変わりはないのではないかとお考えなのだと思います。
もし、今も後期高齢者の過半数が事故を回避できると考えているとすれば、
なかなか怖いものがあります。
私は高齢者ではありませんが、
この質問をされて「ある」とは答えられませんから。
最近になって急に報じられるようになった高齢者による事故ですが、
実際は以前からたくさん発生していて、
今はそれが注目されているために、
多く感じているのは間違いないでしょう。
京都大学大学院の藤井聡教授も
「この種の問題は何十年もやってきている。
それが今、こんなに報じられて驚いている」とのお話でした。
その人たちが若い頃は見栄やステータスとしてもクルマが必要な時代で
自分は30年間、40年間のキャリアがあるために、
事故を避けられると考えているのではないでしょうか。
現在、高齢者による事故防止のために行政が行っているのは
「免許更新時が70歳以上の場合の高齢者教習を義務化」
「75歳以上の免許保有者に特定の違反があった場合に講習予備検査」
「運転に自信がない人に対し、免許証自主返納サポート」
などが行われています。
これらは多くの番組で取り上げられてもいるのですが、
桃田さんによれば、
高齢者教習における検査は甘く、
自主返納も75歳以上の保有者約480万人のうち、
返納者は約12万4,000人に留まっています。
自主返納については、都道府県別でその割合が一番多いのが
大阪府で、次いで東京都となっており、
お気づきのように、これらはほかの都道府県と比べて、
比較的、クルマ以外の交通手段が用意されている地域が多くなっています。
日本中には、クルマが運転できなくなることは
「死ね」と言われるに等しい地域がたくさんあります。
最近の頻繁にJR北海道の多数の路線維持が難しく、
廃線もというニュースがありました。
憲法に定められた法の下の平等に反する状況です。
一票の格差是正などいう意味のわからない訴訟をやってないで、
そのあたりに腐心している弁護士は、
死活問題であるこの不平等を問題視してもらいたいものです。
さて、施策としてはいくつか行われている高齢者による事故の防止策ですが、
いずれも効果がどの程度期待できるのかの疑問が残ります。
そこで、桃田さんが掲げる事故を減らす対策が
新車を買ってください
でした。
なるほど、と思いました。
ほかの分野の方のお話を聞いてみるものです。
自主返納といっても、
当人に認知機能の衰えの自覚がないのであれば、
返納するはずはありません。
認知症と呼ばれる状態でも、
当人は気づかないものです。
返納できない社会的事情もあります。
結局のところ、自動ブレーキ、自動運転の技術が進まないと、
事故を減らすのは難しく、
今の新しいクルマであれば、
自動ブレーキシステムなど、
車内の人だけでなく、
歩行者などの安全が考えられたものが登場しています。
こちらは世界初の歩行者保護用エアバッグ、
ボルボの技術。
自動車事故による歩行者の死亡事故では
ボンネットの奥からフロントガラス下部に
頭部をぶつけるというケースが多いようで、
既にこういうものが実用化されています。
「買ってください」以外でも
カーシェアリングという方法もありますし、
私が思うに、各地域の交通手段では、
コミュニティバスのような方法に加えて、
自治体がこういったクルマを購入して、
カーシェアリングを行うという方法もあるかと思います。
そのほか、桃田さんはロボットタクシーも紹介、
これはスマートフォンなどの端末から呼ぶと、
自動運転で来て欲しい場所までやってきてくれて、
自動運転で目的地まで運んでくれるというもの。
問題点としては、まだまだ完全な自律運転の実用化がまだであることと、
かならず事故が起きるはずですから、
その事故の責任の法律的な責任をどうするかの問題が議論中であること。
13日、秋田県仙北市で無人運転バスの自動走行実証実験がありました。
もしも、国を挙げて高齢者による自動車事故を減らしたい考えるなら、
完全な自律運転の実用化に向けて注力する必要があるでしょう。
そして、現在でも利用できる安全技術を備えた車両を
高齢者が使いやすくする施策が必要であるかと思います。
テレビ番組では医療の分野の人や社会学者による解説がされていましたが、
今朝の朝日放送「正義のミカタ」では
1985年全日本ツーリングカー選手権優勝、
その後、世界の自動車産業を取材、
自動運転や人工知能技術にも詳しく、
高齢者による運転の問題についても取材を行ってきた
モータージャーナリストの桃田建史さんによる解説があり、
この分野の方からのお話は初めてで、
興味深い内容となっていました。
画面には立正大学心理学部の所正文教授の調査が表示され、
「自分の運転テクニックであれば十分危険を回避できるか?」
という問いに対し、
30代の10%のドライバーが「ある」と回答、
50代で18%、60代前半で17%が「ある」としています。
面白いのは70代で「ある」と回答した人が
70代前半で46%、後半で53%と急激に大きくなります。
念のため、このデータの原典を確認してみましたら、
そのものは見つからなかったものの、
どうやら、茨城県交通安全協会に対し提出された
2001年の「高齢ドライバー運転適性プロジェクト報告書」のもののようです。
ただ、所先生は最近もこのデータを使用されていて、
現在の状況もさほど変わりはないのではないかとお考えなのだと思います。
もし、今も後期高齢者の過半数が事故を回避できると考えているとすれば、
なかなか怖いものがあります。
私は高齢者ではありませんが、
この質問をされて「ある」とは答えられませんから。
最近になって急に報じられるようになった高齢者による事故ですが、
実際は以前からたくさん発生していて、
今はそれが注目されているために、
多く感じているのは間違いないでしょう。
京都大学大学院の藤井聡教授も
「この種の問題は何十年もやってきている。
それが今、こんなに報じられて驚いている」とのお話でした。
その人たちが若い頃は見栄やステータスとしてもクルマが必要な時代で
自分は30年間、40年間のキャリアがあるために、
事故を避けられると考えているのではないでしょうか。
現在、高齢者による事故防止のために行政が行っているのは
「免許更新時が70歳以上の場合の高齢者教習を義務化」
「75歳以上の免許保有者に特定の違反があった場合に講習予備検査」
「運転に自信がない人に対し、免許証自主返納サポート」
などが行われています。
これらは多くの番組で取り上げられてもいるのですが、
桃田さんによれば、
高齢者教習における検査は甘く、
自主返納も75歳以上の保有者約480万人のうち、
返納者は約12万4,000人に留まっています。
自主返納については、都道府県別でその割合が一番多いのが
大阪府で、次いで東京都となっており、
お気づきのように、これらはほかの都道府県と比べて、
比較的、クルマ以外の交通手段が用意されている地域が多くなっています。
日本中には、クルマが運転できなくなることは
「死ね」と言われるに等しい地域がたくさんあります。
最近の頻繁にJR北海道の多数の路線維持が難しく、
廃線もというニュースがありました。
憲法に定められた法の下の平等に反する状況です。
一票の格差是正などいう意味のわからない訴訟をやってないで、
そのあたりに腐心している弁護士は、
死活問題であるこの不平等を問題視してもらいたいものです。
さて、施策としてはいくつか行われている高齢者による事故の防止策ですが、
いずれも効果がどの程度期待できるのかの疑問が残ります。
そこで、桃田さんが掲げる事故を減らす対策が
新車を買ってください
でした。
なるほど、と思いました。
ほかの分野の方のお話を聞いてみるものです。
自主返納といっても、
当人に認知機能の衰えの自覚がないのであれば、
返納するはずはありません。
認知症と呼ばれる状態でも、
当人は気づかないものです。
返納できない社会的事情もあります。
結局のところ、自動ブレーキ、自動運転の技術が進まないと、
事故を減らすのは難しく、
今の新しいクルマであれば、
自動ブレーキシステムなど、
車内の人だけでなく、
歩行者などの安全が考えられたものが登場しています。
こちらは世界初の歩行者保護用エアバッグ、
ボルボの技術。
自動車事故による歩行者の死亡事故では
ボンネットの奥からフロントガラス下部に
頭部をぶつけるというケースが多いようで、
既にこういうものが実用化されています。
「買ってください」以外でも
カーシェアリングという方法もありますし、
私が思うに、各地域の交通手段では、
コミュニティバスのような方法に加えて、
自治体がこういったクルマを購入して、
カーシェアリングを行うという方法もあるかと思います。
そのほか、桃田さんはロボットタクシーも紹介、
これはスマートフォンなどの端末から呼ぶと、
自動運転で来て欲しい場所までやってきてくれて、
自動運転で目的地まで運んでくれるというもの。
問題点としては、まだまだ完全な自律運転の実用化がまだであることと、
かならず事故が起きるはずですから、
その事故の責任の法律的な責任をどうするかの問題が議論中であること。
13日、秋田県仙北市で無人運転バスの自動走行実証実験がありました。
もしも、国を挙げて高齢者による自動車事故を減らしたい考えるなら、
完全な自律運転の実用化に向けて注力する必要があるでしょう。
そして、現在でも利用できる安全技術を備えた車両を
高齢者が使いやすくする施策が必要であるかと思います。