ビーバップ！ハイヒール「歌のモニュメントに刻まれた物語」～GReeeeN 福島・郡山の「扉」～

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余計なことを書き加えつつ
こちらから続いております。



今回はこの「キセキ」などで知られるGReeeeN。

どれだけ人気が出ても、彼らがメディアに姿を現すことはありません。
ライブでもモーションキャプチャーの技術を使用したCGを使用するなど、
工夫を凝らして、観客に「そこにいるメンバー」を実感させています。

彼らが姿を見せないのは、
メンバー4人が歯科医師であり、
その両立のためだとされています。

ロゴマークと「e」の数も、
口と歯をイメージしたものとなっています。
そんなGReeeeNのモニュメントがこちら。



この扉の形をした緑のモニュメントは福島県の郡山駅前にあります。
しかし、メンバーの出身地を見てみますと、
大阪府高槻市生まれで実家が京都の高知育ち、
宮城県仙台市生まれの千葉県育ち、
沖縄県那覇市出身、
そして、佐賀県出身と郡山市出身者も福島県出身者もいません。
しかし彼らの「緑の扉」は、
ここ、郡山にあります。


歯科医師になるために歯科学を勉強していた4人。
そして、もう一つの共通点、
それが音楽でした。
自分たちで曲を作り、ライブハウスや路上で歌っていました。
その大学歯学部に通ったのも、
歌を歌っていたのも、この福島だったのです。
歯学部も5年生になると現場での実習が始まり、
曲作りやライブの時間が取れなくなっていきます。
ここまで音楽を続けてきた彼らはCDを作ることを思い立ちます。
もちろん自主制作で、どこかの店頭に置いてもらえる当てなどはありません。

しかし、その店長は店頭に置くことを快諾。
さらに発売日当日、
店にとって最も目立つ通りに面した場所に
手書きPOP付きで、そのそのCD50枚は並べられたのです。

その店が郡山駅前のCDショップ「LIPS」。
店長の猛プッシュもあり、
思い出づくりのつもりで製作したCDは評判となり、
本格的な音楽活動をしてみてはどうかと声がかけられました。

歯科医師になるためには片手間でどうにかなるものではありません。
彼らには歯科医師研修と国家試験が控えています。
バンド活動などをしている時間はありませんでした。
ただ、バンドのほうはメジャーデビューにまで話が大きくなっています。

「音楽」を続けるか、「歯科医師」の道を進むか、
4人は二者択一を迫られましたが、
ここで出した結論は「音楽」と「歯科医師」、
その両方の夢をつかむという「道」でした。

仙台市に本拠があるエドワード・エンターテインメントと契約、
多数のレコード会社の争奪戦の末、
2007年、ユニバーサルミュージックから、
シングル「道」でデビューします。

4人がその名前も、姿も明かさないのは
音楽とは別のもう一つの夢のため。
歯科医師の仕事の妨げにならないように。

これまで顔を出さない歌手はいましたが、
ライブを行わなかったり、
数年で解禁したりしたものですが、
着ぐるみを着てテレビに出た例はなかったように思います。
そして、姿を現さないことについて、
ファンが不満を持っているという話も聞くこもとありません。
それは、姿を現さないことが
もう一つの夢を叶えている証、
4人がもう一つの世界で
頑張っている証に他ならないからかもしれません。
そんな4人が音楽と歯学の勉強の狭間で揺れた思いを綴ったのが
8作目のシングルとなったこの曲です。

　扉


意味が無いとただ決めつけて 扉閉めてるんだ

見えない様 聞こえない様にしてるだけ

明日何が出来るかなんて 君が決めるだけ

恐れずに次の一歩 ほら 踏み出せ！！！


君の扉を開ける鍵は いつも君のポケットの中

今開けば ほら目の前に きっと待ってる

「次の自分」が


この郡山で彼らは歯科医師と音楽活動の2つの夢を実現。

しかし、やってくる2011年3月11日。

未曾有の大災害となった東日本大震災では、
多数のご遺体が身元不明のままとなり、
検死のための歯科医師が不足します。

リーダーHIDEさんはこの募集に自ら志願。
一刻でも早く、ご遺体を家族の元に返すため、
彼は懸命に検死を続けていきます。
それから2年。
メンバーの3人が福島を離れることに。
その時、彼らはこんなメッセージを残しています。

郡山が、僕たちに夢を見させてくれました。
歯科医師を目指すこと。そして、歌を歌うこと。

僕たちはここから「扉」を開けて、自分たちの夢を追い駆け始めました。
3人は郡山を離れますが、それぞれが行く先々で、
思い悩み立ち止まるとき、きっと郡山の「扉」を思い出すでしょう。
この「扉」はいつでも開いていて、
ずっと僕たちを見守ってくれている故郷です。

GReeeeNの故郷は、いつまでも郡山です。

また必ず足を運びます。
ありがとう福島。
ありがとう郡山。

GReeeeNのHIDE, navi, 92が郡山を離れることになりました。
http://greeeen.co.jp/news/1082.html

日付は「2013年03月01日」となっています。



GReeeeN4人が郡山市の大学に通っていたこと、
その公表について、公式に許可されたのは、
この「ビーバップ！ハイヒール」が初めてとのことです。