前回の
「個人の感想です」の広告終了? 景品表示法違反になる? 消費者庁は本気かも
https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12303433180.html
に近いお話です。
景品表示法、医薬品医療機器等法(薬機法/旧薬事法)にからんで
小林製薬の健康食品の広告が批判されています。
小林製薬はシイタケ菌糸体のサプリメントを販売しているそうですが
これはがん患者を標的とした商品で
そのインターネット広告の画像では
化学療法を受けていることを思わせる医療用帽子をかぶった女性と
「あきらめない」という大きな文字、
そして、その下に
「真剣に取り組む方のためにシイタケ菌糸体の力を追求」
という文字が添えられています。
この広告はリターゲティング広告らしく、
この分野に興味がある、関連がある人にのみ表示されるもので、
具体的にはいくつかの特定の言葉で検索した人などの端末に表示されます。
この広告で特に批判されているのは、
この広告のキャプションで、以下のような表示があるからです。
(公式)小林製薬のシイタケ菌糸体をがん ばる人へ届けたい。
「がんばる人」ではなく、
「がん ばる人」と「がん」の後ろに
スペースが設けられているのがポイントです。
これにより、「がん」という単語で検索した人に
この広告を見てもらいたいという小林製薬の意図が見えます。
実際にその検索で表示されます。
薬機法では医薬品ではない健康食品に病名を添えることを禁止しています。
しかし、小林製薬は「がん」と書きたい。
そこで「がん ばる人」というSEO的手法が用いられたわけです。
悪質ですね。
小林製薬は肥満症向け市販薬の治験データを改竄したことがあります。
医薬品においてもこれですから、
この健康食品シイタケ菌糸体も臨床データなどはないのではないでしょうか。
(調べてみましたら、マウスのデータはありました。あえてリンクはしません)
この商品は「1箱30袋入り 9,500円」となっており、
1日の目安は1~3袋なので、
ひと月のコストは1万~3万円になります。
安いサプリメントではありません。
がんにおいては、まだまだ「死」のイメージがつきまといます。
一方で治るがんが増えてきているのも事実で、
治る治らないという基準以外に、
今後、さらにがんを治療しながら生活する、
がんとともに生きる人が増えていくでしょう。
そして、医師から根治は目指さないと告げられた人も。
特に医師から根治は目指さないと告げられた人は
藁にもすがる思いで、
何か方法がないものかと情報を探すことでしょう。
そういう人やその家族が
「がん」という単語を含む検索を行ったとき
この広告が表示されるというあたり、
実に悪質です。
私の認識では小林製薬という企業は
こんな感じで
独特のネーミングセンスを持つ日用衛生雑貨関係の会社で
その社名とは違い、
製薬メーカーとしてのイメージはありません。
同社の医薬品、サプリメントなどについては
謳い文句から
一歩引いて用心したほうがよいかと思います。
なお、小林製薬工業と小林薬品工業は
小林製薬グループとは無関係ですので
念のため、ここに但し書きしておきます。
「個人の感想です」の広告終了? 景品表示法違反になる? 消費者庁は本気かも
https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12303433180.html
に近いお話です。
景品表示法、医薬品医療機器等法(薬機法/旧薬事法)にからんで
小林製薬の健康食品の広告が批判されています。
小林製薬はシイタケ菌糸体のサプリメントを販売しているそうですが
これはがん患者を標的とした商品で
そのインターネット広告の画像では
化学療法を受けていることを思わせる医療用帽子をかぶった女性と
「あきらめない」という大きな文字、
そして、その下に
「真剣に取り組む方のためにシイタケ菌糸体の力を追求」
という文字が添えられています。
この広告はリターゲティング広告らしく、
この分野に興味がある、関連がある人にのみ表示されるもので、
具体的にはいくつかの特定の言葉で検索した人などの端末に表示されます。
この広告で特に批判されているのは、
この広告のキャプションで、以下のような表示があるからです。
(公式)小林製薬のシイタケ菌糸体をがん ばる人へ届けたい。
「がんばる人」ではなく、
「がん ばる人」と「がん」の後ろに
スペースが設けられているのがポイントです。
これにより、「がん」という単語で検索した人に
この広告を見てもらいたいという小林製薬の意図が見えます。
実際にその検索で表示されます。
薬機法では医薬品ではない健康食品に病名を添えることを禁止しています。
しかし、小林製薬は「がん」と書きたい。
そこで「がん ばる人」というSEO的手法が用いられたわけです。
悪質ですね。
小林製薬は肥満症向け市販薬の治験データを改竄したことがあります。
医薬品においてもこれですから、
この健康食品シイタケ菌糸体も臨床データなどはないのではないでしょうか。
(調べてみましたら、マウスのデータはありました。あえてリンクはしません)
この商品は「1箱30袋入り 9,500円」となっており、
1日の目安は1~3袋なので、
ひと月のコストは1万~3万円になります。
安いサプリメントではありません。
がんにおいては、まだまだ「死」のイメージがつきまといます。
一方で治るがんが増えてきているのも事実で、
治る治らないという基準以外に、
今後、さらにがんを治療しながら生活する、
がんとともに生きる人が増えていくでしょう。
そして、医師から根治は目指さないと告げられた人も。
特に医師から根治は目指さないと告げられた人は
藁にもすがる思いで、
何か方法がないものかと情報を探すことでしょう。
そういう人やその家族が
「がん」という単語を含む検索を行ったとき
この広告が表示されるというあたり、
実に悪質です。
私の認識では小林製薬という企業は
こんな感じで
独特のネーミングセンスを持つ日用衛生雑貨関係の会社で
その社名とは違い、
製薬メーカーとしてのイメージはありません。
同社の医薬品、サプリメントなどについては
謳い文句から
一歩引いて用心したほうがよいかと思います。
なお、小林製薬工業と小林薬品工業は
小林製薬グループとは無関係ですので
念のため、ここに但し書きしておきます。