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衆議院解散 ~日本の政界にまともな左派勢力がないことが証明された日~

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先日の貴船に続いて、鞍馬寺についてお書きしようと思っていましたら、
政界がとんでもないことになりました。
これは国民として、各自、投開票とその後を見続け、
記憶に残さねばなりません。
選挙権のない人も、この出来事が今後、教科書に載る可能性も高いですので
リアルタイムの出来事として記憶にとどめておきましょう。


「憲法を守れ!」→「憲法は改正すべし」


28日、衆議院が解散されましたが、その直前から民進党が音を立てて崩れ始めました。ほんの少し前まで、民進党内外で日本共産党などと共闘すべきかという議論が行われていましたが、そんなものは跡形もなく消え失せました。

同日、民進党・前原誠司代表は両院議員総会で党として「衆院選に公認候補は擁立しない」ことと、「希望の党」への合流の案を示し、満場一致で了承されました。驚くのはこの満場一致という事実で、小池百合子希望の党代表は「安保法制を是」とすることを条件とし、さらに彼女自身、改憲派、それ以上の現憲法が無効だと考えている可能性もある人物です。

現政権が安保法制関連法案を順次審議、採決するする際に民進議員は何をしたでしょうか。議会でプラカードのようなものを掲げ、議員であるにもかかわらず、議事堂の外の反対デモに参加しました。「憲法を守れ」。それが旗印であったはずです。連中の主張など、その程度だということでしょう。日本にはまともな左派勢力はいないのです。

民進党の中でも、まだ保守系、右派の議員たちは「それが党の方針だった」という言い訳もあろうかと思います。しかし、民進の中には共産党員以上のガチガチの左翼がいます。そんな連中まで、右翼であることを隠さなかった小池百合子に尻尾を振るという醜態をさらしています。左派は尻尾を振ったものの、希望の党からお断りと言われる可能性もあり、実に醜いです。

金づるでも民進議員は末席に


希望の党内ではどのような序列になるのでしょうか。先にケツを割った細野豪志氏と、後からやってくる民進議員の立場はどのような並びになるのでしょう。細野氏はこの日の夜「総理経験者は合流を辞退すべきだ」とコメントしています。菅直人、野田佳彦は来るなという訳ですね。本日、小池百合子は細野豪志氏のこの考えを否定しましたが。

希望の党が欲しいのは候補者の数と選挙資金です。党を立ち上げたものの、お金はないに等しい状態ですから、政党助成金をため込んでいる民進から議員が来るで、数十億円以上を当て込んでいることでしょう。希望の党内では、元民進よりも、オリジナルメンバーが立場が上のはずで、徳川政権でいえば、三河以来の譜代となるでしょう。次いで、関ヶ原以前からということで、細野一派が、その後から来る連中は全員外様です。

民進議員は持参金付きで、希望の党から公認をもらおうと焦っているわけですが、大金を差し出したのに、小池や譜代議員にへいこらへいこらしなければならなくなります。そもそも政党助成金は、その政党の活動を支援するために、血税を財源にして交付されたものですから、他党のために使用するべきではありません。返納が筋というものですが、守られるはずはありません。

スケスケ「トロイの木馬」


Twitterなどを見ていますと、自称左派のアカウントは「毒をもって毒を制す」という考えであるようです。安倍政権という毒を、小池百合子という毒で制し、その後、乗っ取る、または離党して、現時点よりも大きな勢力を興すという考えですが、そのためにはまず、小池一派が総選挙で大勝する必要があり、そんな最強小池一派を廃して乗っ取れるというのですから、どんな皮算用でしょうか。そんなことができるなら、今でも「民進党」として、総選挙が戦えるはずです。「毒をもって毒を制す」と考えている人は、今起きている事態に、この理窟で納得しようと努力しているだけなんだと思います。

参議院ですが、人非人としておなじみの有田芳生は「トロイの木馬」とtweet。いつもそうですが、この人は自らの能力を何百倍にも評価しているようです。だいたい、トロイの木馬の中に入ろうという人物が、これから木馬の中に入ることを、堂々と宣言しているのですから、能力の程度がよくわかるというものです。与党の中にも民進議員に向けて、トロイの木馬になって欲しいという議員がいて、ずいぶんと役に立ちそうな透明木馬だと感じます。


右派ではなくイデオロギーなどない?


小池百合子について、これまで何度も警鐘を鳴らしてきましたが、上では「右翼であることを隠さなかった」とはしているものの、実はこの人にイデオロギーなんてないのではないかと考え始めました。あるのは権力欲か名誉欲、あるいはその両方だけなのかもしれません。たまたま、右寄りのほうがウケがよかったので、その種の発言をしてきたものの、左寄りがウケていれば、それに見合う発言になっていたのかもと思います。

会見などでの彼女の発言を通して確認しますと、何を言っているのかさっぱりわからないことが多いです。報道では、記者や司会者、コメンテーターなどがそれを解釈して解説していますが、ぜひ、一度、ちゃんと通して聞いてみて下さい。意味がわからないのは「ワイズペンディング」「アウフヘーベン」といったカタカナ語のせいだけではなく、話している内容に中身がないからなのでしょう。もしも、私が会見の場にいて、質問が許されるのなら「で?」と言いたいところです。

日本中がみんな仲良く貧乏に


そんな小池百合子が代表となった希望の党の公約で見逃せないのが、消費税増税凍結です。彼女は国家の支出を家計に喩え、賢く支出することで抑制できると考えているようです。財務省は"国の借金"を1人当たり800万円超だとしています。それと同じですね。

国としては支出を抑えるべきだと言っているわけで、これでは上向いている景気がさらに悪化します。上向いているとはいえ、最底辺レベルで右肩上がりになっているだけで、民間の投資は期待通りには増えていません。ずっと、世の中にお金が回らない状態が続いているわけで、こういう時には国の財政出動が必要になります。民間に代わり、国が投資を行うことで、民間がお金を遣いやすくするわけです。

"国の借金"とはいうものの、財務省は家計や企業財政に喩えて、この表現を使っていますが、なぜか、保有資産などは含まれていません。さらに、何がどうなれば国家財政が破綻するのかを示そうとしません。大半の国会議員もこの考え方です。財務省や小池を含むほとんどの政治家の考えでは、日本中がみんな仲良く貧乏になるだけという結末を迎えます。

民進党も消費税増税が必要だという考えを公にしていましたが、希望の党公認候補となれば、「消費税増税凍結」がスローガンになるのでしょうか。ずいぶんと有権者を馬鹿にした話です。それで有権者は投票してくれるだろうと考えている訳ですから。

「都民ファースト」は「都民セカンド」に


馬鹿にしているといえば、東京都民も被害者です。「都民ファーストの会」という党名は都民第一という意味を持ちますが、小池百合子が新党を立ち上げたことで、都民は二の次三の次であることが明らかになりました。何の瑕疵もなかった豊洲への移転を延期したことに始まる騒動で、彼女は都に兆単位の損失を与えようとしています。自らの権力欲、名誉欲のためなら、オリンピックだろうが都民の安全だろうが知ったことではないのです。都知事選での公約、実現の目処が立ったものはどれでしょうか。

「なんとなく変えてくれそう」が駄目なことは、民主党政権で痛感したはずです。マスコミの誘導にも気付いたはずです。その政党や候補が何を言っているか、政策に関する過去の発言はどうだったか、実現可能かどうかなどを考えた上での投票が必要です。ナチスが誕生したのも、当時のドイツ国民の中の「なんとなく」につけ込まれたともいえます。安倍政権打倒はともかく、その代わりにとんでもない化け物を生み出そうとしていることに気付かねばなりません。

安倍政権を倒すことが目的化し、その後のことを一切考えていなかった民進党が崩れ落ちる様子を私たちは目の当たりにしています。希望の党の総選挙後には必ず割れるでしょう。そう宣言している民進党現職もいるぐらいですから。政権打倒は政策ではありません。投票先は政策のみで選択すべきです。この民進党の崩壊と"蜘蛛の糸"に群がる民進党議員の醜態と、全有権者、特に東京都民は二重に馬鹿にされているということを忘れてはいけません。

ところで、この有本香さんの本、ここまでは小池政治を予言できているように思います。



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