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『ゆるマクロビ』啓発講座告知で炎上する 多摩市消費生活センター

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5月29日と30日、東京都多摩市消費生活センターが啓発講座として
『「ゆるマクロビ」でココロとカラダの調子を整えよう』を企画し
Twitterの東京都消費生活行政のアカウントなどで参加者募集を告知したところ
大炎上してしまいました。

マクロビはマクロビオティックの略で、
一部には栄養学だと勘違いされている方もいらっしゃいますが、
学問的要素は一切なく、ただの思想です。
それはその理念が
「一物全体」「身土不二」「陰陽調和」のような、
思想、宗教から生まれた言葉であることからもわかります。

マクロビオティックは菜食主義の一種で、
基本的には乳製品、卵すらも禁忌です。
日本の伝統食が基礎にあるとされ、
砂糖も駄目。流派により使えるところもあるようですが
それでも白砂糖は駄目としているところもあります。
そこに科学なんてものはありません。

マクロビは「トンデモ」です。
地産地消(≒身土不二)のように
現代人にとって社会的に推奨されている考え方もあります。
ただ、それと健康や栄養学とは全く異なる話です。

消費生活センターは、地方公共団体が行っている行政サービスで、
消費生活相談員が公正な立場で相談を受け付けています。
その消費生活センターがトンデモに加担するようでは。

この多摩市の事例では、チラシに書かれた2人の子どものイラストに
吹き出しがつけられていて、それぞれ

卵や乳製品、白砂糖を使わない

カラダに負担の少ないお菓子の実習があります。

と書かれています。
つまり、マクロビではない食事は体への負担が大きいと?
その根拠は?
マクロビではない食事にも
体に負担がかかるもの、そうではないものといろいろあるはずなのに。

東京都消費生活行政は昨日、
このイベントの中止を発表しましたが、
そのtweetがこちら。

5月29日・30日開催予定の多摩消費生活センターの食育講座は、地産地消の推進、食品ロスの削減を目的とした講座でしたが、その趣旨が十分に伝わらないご案内となっておりました。誠に勝手ながら、中止とさせていただきます。既に申し込まれた方には、深くお詫び申し上げます。
https://twitter.com/tocho_shouhi/status/1121720817992101888

趣旨が伝わらなかったための中止であるそうです。
このtweetを言葉通りに受け取ると、
何が問題なのかを理解していないことになります。

思想は思想で存在してもいいとは思うのですが、
栄養学ではないものを栄養学として扱ってしまうと、
その合理性を疑わない人が出てきてしまいます。

オウム真理教もまるでその理念が合理的であるかのようにふるまいましたが、
あれもヨガ教室だったり、自己啓発セミナーだったりが入口でした。
トンデモやカルトの入口はそういうものであることが多いと思います。

しかも、東京都がそれにお墨付きを与えてしまいました。
過去には徳島県消費生活センターが
忌まわしき比嘉照夫を招いて
EM菌の講演会を開催したことがありました。
自治体は善良な市民にトンデモの推奨をやめていただきたいと思います。
 

 

 


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