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野生動物を食べる習慣のある中国は変わる? ~新型コロナウイルス・動物由来感染症~

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野生動物を食べる習慣のある中国は変わる? ~動物由来感染症~

米でインフルエンザ猛威 死者数1万人超え
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55312830W0A200C2000000/

米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)では、
今冬の流行が過去10年で最悪規模になると予測しているようです。
記事にある過去の深刻なケースは17~18年で、
感染者数約4500万人、死者数は約6万1000人だったそうです。
以前にもお書きしましたが、

海外で病院にかかることの恐怖 特にアメリカの危険度は別格 出産で1億円請求?
https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-12564777637.html

アメリカの医療費事情は酷いもので、
インフルエンザにかかり、診療を受けると
5~10万円なんて当たり前で、
保険が使えない場合、命に関わることも多いようです。
なお、日本では約1万人が毎年インフルエンザで亡くなっています。
インフルエンザはワクチンにより感染予防、
重篤化を予防することができます。

ついでといっては何ですが、こんな記事もご紹介しておきます。

神戸大教授「毎年3千人亡くなる子宮頸がん対策をほったらかして国内死者ゼロのウイルス感染にパニクるのは合理的ではない」
https://snjpn.net/archives/178848

神戸大学教授で米中でも勤務医として活動されていた先生のお話ですね。
比較するのはどうかという批判もありますが、
新型コロナウイルスで騒ぐなら、
子宮頸がんで騒がないのはなぜ、という話です。


さて、新型コロナウイルス(2019-nCoV)は、
現時点で武漢においての死亡率は5~6%程度、
それ以外では0.5~1%程度といったところでしょうか。
亡くなるのは、心臓病や糖尿病といった
基礎疾患がある人が多いようです。
今後、死亡率はさらに下がっていくと予想していますが、
患者数は増えるかもしれません。
宿主を殺さない、感染力が強いというのがこのウイルスの特性であるようです。

新型コロナウイルスの本来の宿主は
コウモリの可能性が高いとされているようです。
中国では今も野生動物を捕らえて食べる習慣が根強くあり、
昔ながらの市場だと生体のまま売られていることも多いです。
多くの人が野生動物と接しているということが
ヒトに対する様々なウイルスなどの感染症を生み出しているという指摘があります。

生物の歴史において、菌やウイルスなどの寄生者が
ある種の体内で長く寄生し続けている場合、
その関係は平衡が保たれていることが多いです。
ウイルス自体は移動できませんので、
宿主に移動してもらったほうが都合がよく、
宿主を殺すような寄生者は、新たなコピーを増やすことはできません。
寿命を縮めることはあっても、
コピーを増やすために不都合になってしまうようでは、
その寄生者は増えていかないことでしょう。
よって、この種のウイルスなどは、
変異を繰り返すことで弱毒化する傾向があります。

しかし、宿主と寄生者の関係において平衡が保たれているとしても、
何かがきっかけで寄生者が別の宿主に出会った時には話が違ってきます。
何が起きるかわかりません。平衡な関係が築かれていないからです。

動物からの感染症を「動物由来感染症」といいます。
動物由来感染症が怖いのは、
この何が起きるかわからないという点で、
自然宿主が複数種のオオコウモリと考えられているエボラウイルスもそうで、
SARSもキクガシラコウモリの可能性が高いとされています。
SARSは当初、ハクビシンなどが疑われましたが、
その後、キクガシラコウモリとハクビシンなどが
市場や流通過程で近い環境に置かれ、
キクガシラコウモリからハクビシンなどが感染、
その後、ヒトが感染するようになったという話です。

文化ですので、本来ならああだこうだというべきではないのですが、
今後は雑多に野生動物を売る、生け捕りにしておくというようなことは
やめるべきかと思います。

中国では昔から
「四本足のものは机以外、空を飛ぶものは飛行機以外」
なんでも食べるといいます。
さらに
「二本足のものは家族以外、泳ぐものは潜水艦以外」
と続けられる場合も。

想像ですが、全体主義で強権的、
体面やメンツを重視する中国共産党なら、
一気に改革しそうな気もします。
ただ、中国共産党が最も恐れているのは
中国人民ですから、今回の慌てぶりからも
今後に注目です。


以下、動物由来感染症の一般論のお話もお書きしておきます。
動物由来感染症は中国だけの話ではなく、
犬を含むあらゆる哺乳類から感染する狂犬病、
キツネや犬の糞からの寄生虫のエキノコック症、
動物の尿、尿に汚染された水、
土などから皮膚の傷や口を介して感染するレプトスピラ症、
妊婦にとって要注意のネコ科動物の糞便から感染するトキソプラズマ症、
鳥類の糞に含まれる菌を吸い込んだり、
口移しでエサを与えることによって感染するオウム病などが有名です。

ウイルス性肝炎でも動物が感染源となることがあります。
昨年、TBSドラマ「グランメゾン東京」で、
ジビエの鹿肉は生で提供するシーンがあったそうで、
Twitterでも医師らから多数されていました。
鹿肉の生食は法律上、問題はありませんが、
E型肝炎になり急性肝炎を発症するおそれがあります。
ジビエはしっかり火を通して食べるのがよさそうです。
飼育下の動物でも、牛の生レバーにより
腸管出血性大腸菌による食中毒の可能性があるため、
禁止になりましたよね。

 

 


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