京大病院 医師や研修医など116人 会食や国内旅行で自宅待機
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200408/k10012374191000.html
まずはこの件についてお書きしておきます。
京都大学医学部附属病院は、旅行と2名以上で食事した場合、
出勤停止2週間の措置を採っています。
家族とともに、でもです。
記事には
病院が今月から勤務する職員に調査したところ、医師44人と研修医57人、それに事務職員など15人の、合わせて116人が家族を含む2人以上で飲酒を伴う外食などを行っていたということです。
とあり、上段には
会食や国内旅行を行っていたなどとして
ともありますが、旅行に関する事例の記述はありません。
旅行の事実はあったのでしょうか？
京大のリリースにはありません。
何やら、大勢で宴会でも開いていたかのような印象がありますが、
極めて厳しい規定であり、
職員の方々の名誉のために、
病院が求めている自粛の内容を書いておくべきでしょう。
彼らは感染リスクをゼロに近づけるために、
一人きりで食事しなければならなくなっているようです。
その点、ご理解をお願いします。
東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に
緊急事態宣言が発令されました。
現在はとにかく医療現場を守らなくてはなりません。
そこが守られないと、国民の命を守ることはできないという考えによる宣言です。
ただ、この宣言には反対の声もあり、
医師の声の中にもそういうものが聞かれます。
経済的な問題は脇に置くとしても、
今後について、どのように予測すべきか、
そこが難しいです。
当初、日本には2つの道がありました。
あまり活動の自粛や規制を行わず、各自の判断で感染予防、
それでも感染者はそれなりに出るでしょうから、
ゆるやかに感染者を増やして
多くの国民に抗体を獲得してもらうという方法と、
活動の自粛と規制を行って、
できる限り感染者を増やさないようにするという方法です。
現在行われているのは後者で、
私は前者の方法もあるのかなと思っていましたが、
前者の方法では死者が多すぎるという試算が英国であり、
考えを変えました。
とはいえ、問題は今後です。
感染者を増やさないということは、
多くの国民が抗体を獲得できないということになります。
強制力を伴う規制により、
ほとんどの経済活動を止めた場合でも、
感染者をゼロにすることは不可能です。
自粛要請や規制が解かれ、
再び、市民の活動が活発になった時に、
また、感染爆発を心配する必要があります。
昨日、新型コロナウイルスの震源地・武漢で都市封鎖が解かれました。
他の国では見られない人権無視の強力な封鎖が行われていたわけですが、
これからどうなるかを注視しなければなりません。
武漢市民の間ではそこそこ感染者が出続けるものの、
感染爆発というレベルにはならないという試算もあります。
ただ、武漢以外の人と武漢市民の交流が再開され、
武漢以外の人が感染し、他の地域で感染爆発という可能性は排除できません。
しかし、データの基準を都合のいいように変え続け、
同じグラフの中で違う基準の数値を注釈なしで
並べてくる中国政府のデータをどの程度活用できるのか、
難しいところです。
日本について言えるのは、医療崩壊さえ防げれば、
まだまだ戦えるということです。
結局のところ、新ワクチンと治療薬ができるまで、
これを続けるか、宣言と解除を繰り返すしかないのかもしれません。
季節性がなくそうであるなら、期間は年単位です。
季節性があった場合は夏に下火になるかもしれませんが、
秋以降に感染者が増えてくるかもしれません。
国外のメディアは、日本の宣言が甘すぎると批判していますが、
現在の法制上、規制には限界があります。
自分が感染しないこと、誰かを感染させないことが
医療崩壊を防ぎます。
現政権は緊急経済対策の事業規模を総額108兆円としましたが、
GDPを直接増やす効果のある対策「真水」は
わずか39兆円程度。
これで打ち止めでないことを願います。