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経済再開に抗体検査は期待できるのか? -新型コロナウイルス-

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数日前から、各地の小児科からBCGワクチンが足りない、
入荷の目処が立たなくなったなどの話が聞かれるようになりました。

今月の初め頃からか、
新型コロナウイルスの感染拡大に各国で差があること、
死者数に差があることについて、
その原因はBCGを接種しているかどうかではないかという議論がありました。
接種政策を行っている国ほど、死者数が少ないというのです。
この件に関しての現時点での結論は「不明」です。

この不確かな情報を鵜呑みにして、
BCG接種をする大人が増えているそうです。
接種する医師も大問題ですが、
新型コロナウイルスに対し、
治験も何も行われていないBCGを今、接種して、
もしも、既に感染していたら、
あるいは感染したら、何が起きるかわかったものではありません。
子どものためのBCGを奪う大人、
また、商売としてそれを大人に接種する医師は恥を知ってほしいものです。

もしも、新型コロナウイルスに対しBCGが何らかの意味があったすれば
今のところ、日本に生まれて幸運でした、という程度の話です。


さて、各国の中には段階的な経済活動の再開のプランを
掲げるところもでてきました。
プランも何もなく、アメリカでは「自由を取り戻せ!」などという
デモが起きていますが、これは社会実験ともいえるでしょう。

医師らの中にも「なぜ抗体検査をしないのか」を疑問視している人がいます。
私もこの抗体検査については、
アンテナを張っているつもりで、情報を探り続けているのですが、
現実には「これ」という検査は見つかりません。


私たちの免疫は大きく分けて生まれつき持っている免疫反応の「自然免疫」と、
後天的に獲得される免疫「獲得免疫」があります。
獲得免疫は細菌やウイルスが体内に入ってくると作られ、
そのウイルスの個性に合わせたその抗体が有効であるうちは、
その感染症にはかからないという仕組みになっています。

よって、新型コロナウイルスにおいても、
抗体がある人は普段の日常を取り戻してもいいのではないか、
特に医療関係者に新型コロナウイルスに対する抗体があれば、
感染を心配しなくてもいい戦力として期待できるようになります。

ただ、新型コロナウイルスに対する抗体検査では、
今ひとつ実用に耐えうるものがありません。
研究は進んでいて、見えているだけでも百数十、
おそらくは千種以上の研究が進行しているかと思います。

新たな抗体検査方法を開発 臨床試験で確認へ 大阪市立大
https://www3.nhk.or.jp/news/word/0000967.html?utm_int=detail_contents_news-keyword-title_001

これなどは期待しているところですが、
まだ時間が必要で、臨床試験を行うとしていますので、
続報に期待しましょう。
ただ、その抗体にしても、
どれぐらい有効な抗体なのかもよくわかっていません。
加えて、ウイルスが変異していれば、
型ごとに抗体が必要になる可能性もあります。

現在、都市レベルで抗体検査が行われていて、
日本でも行われますが、
その地域において、過去の感染状況の調査には使用できるかと思います。
大きなデータとして扱うもので、
個人の行動基準の指針にできるほどのではないというのが現実です。

ニューヨークで行われた抗体検査では、
24.7%、4人に1人が既に感染していたという衝撃のニュースがありました。

米NY“4人に1人が感染” 調査結果公表 - 日テレNEWS24
https://www.news24.jp/articles/2020/04/28/10633663.html

この調査結果が現実に近いものだとすれば…?

アメリカでは、日本よりもPCR検査が盛んに行われてきました。
しかし、PCRでは現実の感染者数を把握できていなかったことになります。
かつてニューヨークからは
東京などが「2週間前のニューヨークに似ている」という声がありました。

ただ、2週間以上が過ぎても、そこまでには至っていません。
中国や韓国のように全体主義、監視システムがない国に限った話では、
スクリーニングPCRを行った国ほど、
感染爆発に苦しめられているのではないでしょうか。
自己負担なし、無症状や咳、微熱程度の軽症者にPCR検査を行うのは、
感染実態を把握したいという行政などの思いと、
「陰性」という検査結果を期待し、
安心したいという市民の思いからでしょうが、
これが間違いだったということでしょう。


先日も「緩和戦略」と「抑圧戦略」の話で、
法制度上仕方なかったから
「抑圧戦略」と「緩和戦略」の中間でここまでやってきたとお書きしましたが、
PCR検査の検査態勢が充分ではなかったというのも、
影響しているのかもしれません。

ただ、これまでについての話です。

今の日本の命題は「死者をできるだけ少なくすること」です。
そのためには「医療現場を守ること」が必要です。
そして、既にこれ以上「医療現場に頑張って」とは言えない状態です。
それを踏まえて行動しましょう。
 


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