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PCR検査を求める声再燃 ~適切な医療さえ提供できれば患者は救えるのに~ -新型コロナウイルス-

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科学という学問、その考え方が優れているのは、
その考えの持ち主がどのような権威であっても、
尊敬を集めている人物でも、
間違っていることは間違っているというべきであり、
また、どんな人物でも人は間違えるという前提で、
常に疑うという姿勢を重視している点です。

ニコ生「安倍総理に質問」で、
京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長はPCR検査について
「今の10倍、100倍に引き上げて」と発言しました。
そして確実に隔離すべきだと。
安倍総理の言葉
「検査能力を1日2万件まで引き上げたが、これを活用できる態勢を作らなければならない」
から考えますと、
山中教授は最低1日20万件もの検査をすべしとしていることになります。

まず、最大の問題はそんな人員がどこにいるのかという点です。
検体を採取する人員は?
検査そのものについては、大学などの研究機関の活用をお考えのようですが、
似たようなことをしているようでも、
実際に臨床に用いる検査と、
未来の役に立つかもしれない基礎研究をしている人では、
同じ機器を使用したとしても、身に付けている技術が違います。

次にPCR検査の特性。
特異度(この場合感染していない人を陽性と判定する割合)は90%程度とされ、
臨床に用いる検査としては実用的なレベルですが、
毎日20万人も検査すると、
毎日2万人もの(陰性と判定されるべきなのに陽性と判定される)偽陽性が

出てきてしまいます。
実際の感染者に加え、それも隔離するんですか?

それ以上に問題なのは、
PCR検査の感度(この場合感染している人を陰性と判定する割合)の低さ。
甘めに見ても60~70%程度しかなく、
30%以上が(陽性と判定されるべきなのに陰性と判定される)偽陰性が出ます。
20万人もの検査を行いますと、
6万人以上もの偽陰性が出てしまいます。
もしも、専門の技術を身に付けた臨床検査技師以外が行うなら、
その精度はさらに下がるでしょう。

私はこの問題について、

PCRを含め「感染していないことを証明する方法はない

という事実を繰り返しお書きしてきました。
現状、全国民がこの事実を理解しているとは到底考えられません。
「モーニングショー」だの「サンデーモーニング」などの有害番組では、
PCR検査を増やせ増やせと繰り返し、
「感染していないことを証明する方法はない」という事実を周知させません。
不安を煽り、倒閣できればそれでいい番組ということなのですが、
PCR検査が陰性であれば、
自分は感染していないと理解する人が大半でしょう。
それは感染拡大防止に役立つでしょうか?

医師が患者のためにPCR検査が必要と認めた数と、
行政がクラスターを追う目的の数以上に、
PCR検査を増やすのであれば、

・PCR検査での陰性は感染していないことを意味しない
・検査結果は検体採取時の状態を反映しているに過ぎない


という認識を全国民が持つ必要があります。

無理でしょう。
それに、医師らはいつもは行っていない数の検体採取を行っています。
防護服などを使用していても、感染リスクは常にあります。
検査件数が増えれば増えるほど、
そのリスクは高まるのです。

既に現場から「山中先生が言っていた」という患者らの声が聞かれるとか。
そういう人に説明するのに手間と時間が割かれ、
さらに患者本人、患者家族、患者関係者、医師らスタッフの感染リスクとなります。
その影響は出始めているのです。

ここまで数か月間で確実にわかったことがあります。
新型コロナウイルス感染症、COVID-19は、
患者それぞれが適切な医療さえ受けられれば
死亡者数がインフルエンザよりも大きくなることはないのです。

重要なのは

適切な医療さえ受けられれば

なのです。

「とくダネ」の小倉智昭はPCR検査に対する厚生労働省の対応について

「やはり医療態勢の崩壊というか、そのことばかりが頭にあるんじゃないんですか」
「緊急事態宣言だって、主なる理由は、僕は国民の健康よりも医療態勢の崩壊の方を恐れてるんじゃないのかなって思わざるを得ないような文言もいっぱい出てくるじゃないですか。PCR検査でもそのほかの唾液を使った検査でもどんどんやればいいんだけど要請が増えちゃうと困るってことでしょう」

と述べました。
クズでもクソでも、どんな罵声を浴びせても足りないコメントです。
医療を守らなければ、
武漢やイタリア、スペイン、ニューヨークのようになるんです。
死屍累々の地獄しかありません。
クソにも程がある。
現場のスタッフの耳や目に入らないことを願います。
「国民の健康」と「医療態勢の崩壊」を比べる?
「国民の健康」と「国民の命」のために
「医療態勢の崩壊」が起きないように彼らは頑張っているのに。
何のために彼らは戦っているのか、
馬鹿にするにも程があるというものです。
さらに「そのほかの唾液を使った検査」ってどこにありますか?

相談、受診のラインに「37.5度4日間(基礎疾患などがある人は2日間)」があり、
これが削除されるようですが、
これも医療を守るために貢献したトリアージラインなんです。
直接、医療機関に行かせなかったことも重要でした。
ファインプレイと言ってもいいでしょう。
何のためにこんなことをしていたのか、
まさか、知らなかったとは。

芸能界にもクズはたくさんいるもので、
吉村洋文大阪府知事にラサール石井がTwitterで呼びかけていました。

「大阪府民全員、無理なら大阪市民全員にPCR検査をして真の陽性率を出して下さい。それが日本の陽性率の指標になるでしょう」
https://twitter.com/lasar141/status/1258284790068867072

現在の大阪府の人口は882万人、市の人口は270万人です。
懸命にPCR検査を行っているイタリアでも、
ひと月120万件に届きません。インドやトルコで60万件あまり、
韓国で30万件あまりです。
882万人、270万人を検査するのに、
どれだけの時間がかかり、どれだけの医療リソースを消費するのか、
馬鹿でもクズでもわかりそうなもの。

仮に検査を増やせば感染拡大が止められるとして、
どの程度増やせばいいのかの議論が必要になります。
それも全くない。
中には全国民に、なんていう批判するのもあほらしい連中もいますが、
どんなに低いオーダーでも、
今よりも100倍、200倍は増やしていかないといけない。

神戸市立医療センター中央市民病院が2日に公表したデータによれば、
外来患者1000人の血液を検査、
33人から新型コロナウイルスの抗体が確認されたそうです。
3.3%に感染歴があるとしていて、
もしも、日本中がこの確率で感染しているとすれば、
400万人弱に感染歴があることになります。

新規感染が過去3か月間に分散しているとして、
同じ割合で今後も感染者が出るすれば、
どう考えても月に数十万人規模になります。
隔離は医療機関だけではなくホテルで、
なんていうレベルでもありません。

少なくとも、PCRの検査を増やすことで、
死者数が減るという相関は見られません。
https://twitter.com/hayano/status/1258518953594249216

放射能デマと戦い続けておられる早野龍五東大名誉教授のtweetです。
元データを示し、様々なデータを見やすくして示して下さっていますので、
毎日、チェックされるとよろしいかと思います。

PCR検査は治療法ではありません。

PCR検査は命綱ではないんです。


新型コロナウイルス感染症、COVID-19に対する治療の入口は、
何もPCR検査ばかりではありません。
医師なら肺炎を疑うべきかどうかぐらいはすぐにわかるでしょう。
レントゲンもCTもあるんです。
それらの所見からPCR検査が行われたとしても、
問題ないはずです。
 

 


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