ご存知だとは思いますが、
11日の参院予算委員会で立憲民主党・福山哲郎が
専門家会議の尾身茂副座長を詰問、恫喝し、
Twitterでも祭になっていました。
彼は医師らのアカウント、いわゆる医療クラスタ「医クラ」を
総じて敵に回した様子。
その質疑の動画もかなりの回数Retweetされていて、
「切り取りによる印象操作だ」という反論もありましたが、
全体を見れば、より気分が悪くなること請け合いです。
参議院インターネット審議中継
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=5774
こちらの15分ぐらいからでしょうか。
福山哲郎なんていつも質問しておいて
ちゃんと回答しても
「質問にお答えいただけなかったようで残念です」が常套句ですから、
これで支持者は喜ぶんですかねえ?
支持者といってもほんのわずか。
政権を脅かす数にはなりえません。
今、支持率は4~6%台。
少し前に政党支持率で維新に抜かれ、
ほんの一瞬だけまともなことを言い出したんですが、
一日も経たずにただ喚いているだけの平常運転に戻りました。
現政権が長く続いているのは彼らのおかげだというのに。
この質問があってから、
#福山哲郎議員に抗議します
というハッシュタグが生まれ、大量にtweetされました。
まあ、尾身先生のような能力も内外での実績も申し分のない方は唯一無二ですので、
医師らが猛反発したのも当然です。
それにしても、福山の恫喝にも
冷静に事実を以て回答されるのはさすがです。
#尾身先生を応援しよう
こんなハッシュタグも生まれ、多くのtweetがありました。
それより少し前の10日、
#検察庁法改正案に抗議します
というハッシュタグが500万もtweetされるという出来事がありました。
この問題が最初に報じられたのは2月のことで、
私もヘンなことをしてるな、ぐらいには思っていたものの、
極めて地味な法律ですし、興味を持てずにいました。
そこへこの騒ぎです。
「三権分立を守れ!」みたいなtweetも多く、
私は検察庁と裁判所を混同しているのではないかと、
アホらしく思っていたんですが、
どうもそうではない可能性もあるらしく、
検察庁の人事が三権分立に影響を与える可能性を指摘されています。
https://twitter.com/motoken_tw/status/1259518856977977345
こちらは元検事の弁護士さん。
「法クラ」の先生の中でも興味深いtweetをされていて、
普段からチェックさせていただいています。
ただ、そもそもが地味な話で、
しかも、国家公務員法の定年の延長と束になって出てきた話で、
理解するのは非常にめんどくさいです。
#検察庁法改正案に抗議します
で、tweetした人全てがそれを理解しているとは到底考えられません。
きゃりーぱみゅぱみゅさんなど大勢の有名人が拡散、
しかも、明らかに間違っている解説付きのプロっぽい画像付き。
実に胡散臭い展開となりました。
政権に近いとされる黒川弘務東京高検検事長の話とは別の話ですし。
その後、このハッシュタグのtweetに大量のスパムがあることがわかり削除、
改正案に反対するにしても、
こういう展開は逆効果です。
誰かが仕掛けたんでしょうねえ。
主張に理がないわけではないのですから、
しょーもない捏造などせずに論ずればよかったのにと思います。
立民なんてアカウントを作った時に、
多量のスパムアカウントでフォロワー数を水増しした前科がありますが、
今回はどうでしょう(これも印象操作)。
昨日あたりには
#頑張れ安倍総理
なるハッシュタグのtweetが増え、
これは
#検察庁法改正案に抗議します
このカウンターとして作られたものだと思いますが
その後何かと「#~に抗議します」が流行り、
そのカウンター「#頑張れ~」がすぐに現れるようになりました。
面白いなあ、と思ったのは、
尾身先生への恫喝を非難するために作られたハッシュタグ、
#福山哲郎議員に抗議します
へのカウンターで
#頑張れ福山哲郎
が出てこなかったこと。
#頑張れ福山哲郎
というtweetが最後になされたのは5年前。
人望、ないですねえ(5年前にあったことに驚き)。
なんで、この人に議席を与えているんでしょうか?
ともあれ、今の日本で死者数が少ないのは、
尾身先生という現場感覚をお持ちの大先生が
指揮を執られていたからという意見もあります。
医師になられてすぐ伊豆諸島で地域医療に貢献、
WHOではポリオの根絶達成に貢献、
SARSの時も陣頭指揮を執られていました。
アジア全域の結核対策、
鳥インフルエンザの危険性を訴え、
WHO本部事務局長候補にもなった方です。
八面六臂の実績です。
話を聞くのが礼儀というものでしょう。
検察庁法改正案の件でも、
よくわからないのに叫ぶものではありません。
言論の自由が保障されていますが、
自由には責任を伴います。
私は興味を持てなかったから、
消極的な態度でしたが、
興味を持っていたら
いずれかの意見を述べていたかもしれません。
餅は餅屋。
わからないことは調べる。
専門家の意見を横断的に伺う。
再認識しなければなりません。
ところで、話は変わりますが
今日、厚生労働省が富士レビオ株式会社が申請していた
新型コロナウイルスの抗原検査キットを承認しました。
混同されがちですが、
抗体検査は以前に新型コロナウイルスにかかったかどうかを判定するもので、
抗原検査はウイルスの有無を調べるために行う検査です。
いわゆるインフルエンザの簡易検査もこれです。
目的としては、現在のPCR検査に近い運用となりますが、
ただでさえ問題のあるPCR検査よりも精度が低いとされ、
PCR検査の補完が必要になるそうです。
抗体検査も含めて、ろくでもないキットが出回っていましたので、
今後に期待です。
ただ、添付文書にある
重要な基本的注意
1.本品の判定が陰性であっても、SARS-CoV-2感染を否定するものではありません。本品の陰性判定は、非感染の確定診断には使用できず、確定診断のためには核酸検査等の追加試験の実施が必要になります。
2.診断は本品による検査結果のみで行わず、厚生労働省より公表されている最新情報を参照し、臨床症状も含め総合的に判断してください。
3.検体採取及び取扱いについては、必要なバイオハザード対策を講じてください。
「SARS-CoV-2」は新型コロナウイルスのこと。
一般でもこの1と2は認識しておくべきかと思います。
https://www.info.pmda.go.jp/tgo/pack/30200EZX00026000_A_01_01/
こちらは厚生科学審議会感染症部会からの文書です。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000629736.pdf