まずは無関係な新版画を1枚。
吉田博「瀬田之唐橋」です。
さて、先日、本能寺の変において、
明智光秀が本能寺の現場にはいなかったという傍証の報道があり、
考えてみれば、なぜ、私は光秀が現場に行っているものだと思い込んでいたのかと
気になった次第です。頭の中を疑わねば。
特に新型コロナウイルスについては、
リアルタイムで状況が変化し、
新しい知見も生まれていますので、
頭の中をアップデートせねばと思います。
私の中で最も変わったのはマスクの扱いでしょうか。
以前は私なりに厳格に取り扱っていましたが、
今は以前よりも緩い考え方になり、
自分のマスクを他者が触れないようにしていればいいかと思うようになりました。
自分が感染していてもしていなくても、
テーブルに直置きでもしない限り、
自分に関することなのであまり関係ないと考え直しました。
さて、ロンドンで感染拡大、制御不能になる可能性があるとして、
「重大インシデント」が宣言されたようです。
昨年末から、ロンドンのグラフを見ていますと、
指数関数的な曲線が続き、
早く真っ直ぐに近づかないものかと思っていましたら、
縦の真っ直ぐに近づくというあってはならない状況に。
ブロックによっては、住民の感染率5%を上回っているとか、
1日9000件もの救急車の出動要請があるとか、
かなり酷い状況です。
一方のアメリカでは、感染拡大が続く中、
ワクチンを拒否する人が出てきていて、
その源は複数の看護師発信の情報だとか。
日本でもこの現象は起きるでしょう。
医師にもエビデンス無視の反ワクチンはいますし、
自然派看護師、トンデモ助産師とかも。
今のところ、ファイザーとビオンテックのワクチンは、
従来のワクチンよりもよくないという情報はありません。
むしろ、想像以上に良好です。
英国で流行しているとされる新規変異株
「VOC-202012/01」「501Y.V2」でも
有効性が維持されているという結果が発表されました。
日本の場合、もう少し接種までに期間がありますので、
さらに情報を得ることができるでしょう。
さて、日本では特措法改正で入院措置に従わない人に対し、
罰則を設けるという方向に動いているようです。
私は元々罰則化は反対の立場でしたが、
これも考えが変わりつつあります。
このインタビュー。
台湾が新型コロナウイルスを防げた理由とは?指揮にあたった陳大臣に直撃インタビュー
https://hanako.tokyo/news/lifestyle/204300/
台湾の衛生福利部長・陳時中氏のものですが、
日本の厚労省のような部署で、彼は大臣相当というような方。
台湾は世界一といえるほど新型コロナウイルス対策では結果を出しているところ。
ここで台湾で行われてきた対策が語られています。
(ただ「免疫力を高めるために、大臣が個人的に心がけている方法は?」
というあたりインタビュアーがよくありません)
2019年12月にウイルスの存在を知り、リーダーとして嘘をつかないこと、積極的に国民とコミュニケーションを取り、耳を傾けて安心してもらうことを大切にしました
と話します。さらにPCR検査などについては、
検査は安くないので、経済的な問題もあります。私はPCRは全員にする必要はないと思っています。台湾では症状のある人のみ実施しています。最も重要なのは、症状のある人は病院へ、感染の疑いがある人は隔離することです。その期間は14日は必要です。台湾ではこの対策を徹底して行っています。的確なタイミングで検査を行って、感染者を見つけて対応する。そして、社会も感染者に対して優しい気持ちを持ってほしいです。
台湾では、隔離中だった20歳代のフィリピン人男性が
部屋から廊下に8秒間出たとして、
10万台湾元(約37万円)の罰金を科したと報じられています。
これは入国関連の話ですが、罰則もやむなしなのかもしれません。
それと、日本でも次々と
「PCR検査で陰性だったのに感染していた」というケースが続いていて、
その人が感染源になってしまっています。
濃厚接触者とされた人にはPCRの結果がどうであれ、
他者と接触しないことを徹底すべきかと思うようになりました。
和歌山県は関西の中でも感染者数の報告が少なく、
それは検査数と人口の分母が少ないということもあるんですが、
仁坂知事の手法が上手くいっているからなのではないかとも思います。
和歌山では「濃厚接触者は陰性でもさらに注意」と呼びかけ続けていて、
陰性でも2週間は経過観察期間とするルールが設けられているようです。
これは全国でも真似できるかと思います。
中国の場合、集合住宅で感染者が確認されますと、
一棟全体を完全封鎖する強引な対策をしてきましたが、
今、河北省で感染者が増えているようで
感染拡大防止に政府が躍起になっています。
こちらでは、村全域を封鎖。
出入口の検問(?)では「出村打断腿 嘴犟打掉牙」の文字の横断幕があり、
意訳すれば、
村を出ようとするなら足をへし折る
文句があるなら歯を叩き折る
と脅しています。
第二の武漢にしないということなのでしょうが、
これは真似できませんし、すべきでもありません。
国や地域によって状況が異なり、風土、政治、国民性なども異なります。
できること、できないことも異なるのですが、
すべきこと、すべきではないことのうち、共通のものも多いかと思います。
日本は6~10月まで無駄にしてきたというべきで、
今からでも、国や自治体は学ぶべき点を学んで欲しいと思います。
あとは、お馴染みの感染症専門医・忽那賢志先生の記事をご紹介しておきます。
子どもと新型コロナ 知っておきたい大事なポイント
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210106-00215943/
子どもは大人と比べて感染しにくいこと、
感染しても重症化率が低いことなどが書かれています。
以前も同様の話をお書きしましたが、
お子さんのいらっしゃる方などはアップデートしておいてください。