まずはこの話題から。
日本のワクチン提供「10日間の静かな作戦」 台湾の安全保障高官が明かす
この件はファインプレイでしたね。
中国は台湾のビオンテックとの交渉を妨害したとかで、
その上で中国製ワクチンを押しつけようとしていたんですけれど、
台湾の方たちが拒否反応を示していたところ、
日本から、アストラゼネカのワクチン提供の打診。
日本とアストラゼネカの契約では、
他国へ譲ることは不可能だったはずですが、
これも交渉したのでしょう。この問題もクリアにしました。
中国に横やりを入れられないよう、
可及的速やかに、水面下で話を進めていたようです。
ワクチンを途上国に分配する国際的な枠組み「COVAX」を通そうとしていれば、
遅くなるだけでなく、計画そのものが実現していなかったかもしれません。
安倍前総理の活躍が報じられていますが、
現政権の台湾通といえば、実弟の岸信夫防衛大臣ですけれど、
彼も関係していそうです。
現職が表に出てきてはマズい案件ですので、
想像に過ぎませんけれど。
提供したのは124万回分。
ただ、mRNAワクチンでないのが心苦しいです。
世界でワクチンは、安全保障の観点で考えられることが常識となっていて、
アメリカは大々的に動いています。
I'm honored to receive Sens. Duckworth, Sullivan & Coons. They came to announce a great #Vaccine donation bolstering our #COVID19 response & to show unwavering support for #Taiwan in the face of #China's threats. We stand with fellow democracies in fighting authoritarianism. JW
https://twitter.com/MOFA_Taiwan/status/1401373364879388679
台湾外交部のtweet。
空軍機で上院議員が訪台し、ワクチン提供を発表。
あえて「中国からの脅威に対峙する台湾への支援」と言い切っています。
こちらは「COVAX」を活用。中国の妨害を気にする必要がないからですし、
むしろ、「アメリカが」と強調する意味でも価値があります。
提供量は75万回分になります。
次は3日、参院厚生労働委員会の尾身茂先生のご発言について。
今の状況でやるのは普通はないわけですよね
これが大きく採り上げられたんですが、
こうも仰っています。
(開催が)1回延期をしたわけですよね。その間、非常に不安定な困難な状況の中で、何とか今までの成果をこうした舞台で示したいという気持ちは、それは私は一個人としてわかるので、可能であれば、そうしたチャンスを選手の人に、もう1回延びてますからね、そういう気持ちがあります。
もう一つの私の関心事は、これは、もし、政府、組織委員会がやるんであれば、感染を、リスクを最小化する、どういう方法で最小化できるのかという、運営の仕方だと思います。
それはおそらくですね、仮にオリンピックが始まって、日本の方も外国の方も、それぞれご贔屓といいますか、応援する選手がいる。その人がいい成績を出したら、当然そこには感動があり、喜びあいやドラマがあるわけですよね。きっとあると思います。
で、今ではその感動のドラマを、会場にみんなが、1964年のオリンピックのようにみんなが肩を抱いて、肩を叩き合って、大声で、というような方法で、その喜びを主に会場内で共有したと思うんですけれど、私は、今回はこういう状況でありますから、そうした感動、そうしたドラマを、新しいITの技術、通信技術を駆使して、その感動を2方向、会場と、各国にいる日本だけじゃない、家庭にいる人と上手く双方向の共有ということを私は考えて、で、実はこうした感染症はこれで終わるわけではありません。これからも何回か来る可能性があるんで、私はもしやるんであれば、この大会を契機に新しい感染症に対する方法ですよね。IT技術を使った、そうしたものの、これからの始まりというか、きっかけになれば、そういうことを期待しているというのを、もしやるとしたら、私の個人的な思いです。
あえて、このような形での書き起こしとしましたが、
尾身先生が仰ったことは
今の状況でやるのは普通はないわけですよね
だけではないんです。
このお言葉にしても、
そういう状況の中でやるということであれば、オーガナイザーの責任として、開催の規模をできる限り小さくして、管理の体制をできるだけ強化するというのは、私は、オリンピックを主催する人の義務だと。そういう意味で、三位一体の努力が必要だと思います。
と続いています。
おそらく、尾身先生がオリンピック開催に
懸念をお持ちだというのは事実だと思います。
そんな中、パブリックビューイングの話なんかが出てきて、
これはないなと、私も思うわけです。
そして、最小化するのであれば、無観客でしょう、と私も思います。
ただ、
今の状況でやるのは普通はないわけですよね
これだけを切り取られて、反乱だの何だのと言われるのは、
尾身先生の本意ではないでしょう。
新しいITの技術を今から用意するのは困難でしょうけれど、
それぞれ各家庭で観戦する。
それでいいのではないかと思います。
川瀬巴水「相州七里ヶ浜」