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躍進の日本維新の会と大阪維新の会をくさしてみる

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衆議院選挙で議席を増やした日本維新の会。
この選挙で明確に勝利したといえるのは、
日本維新の会と国民民主党だけではないかと思います。

今、維新の新人たちは釘を刺されているのではないでしょうか。
過去の選挙で吹いた"風"により、
特定の勢力が予想以上に勝利し、
勝つとは思われてなかった人が当選すると、
その中から不心得者が出てくることがよくあります。
マスコミもそれを知っていますので、
当選に浮かれて羽目を外す新人議員たちを待ちかねているはず。
気をつけましょう。

 

川瀬巴水「大坂宗右衛門町」

 

さて、医師の中には
維新の今回の躍進は忽那先生の功績もあるのではないかという人もいます。
忽那賢志先生は国立国際医療研究センターにいらっしゃいましたが、
7月から大阪大学医学部に移られています。

 

 

 

吉村副代表、大阪府知事が躍進に貢献したのは間違いないのですが、
これまで、大阪でいうところのスカタンが多かったのも事実です。
まずは「K値」。
「K値」を用いれば、感染拡大や収束を予測できるというものでしたが、
これは阪大情報発信部門の中野貴志氏発信によるもの。
「K値」を信じていたのが吉村知事で、
今や、話題にされることもありません。
「K値」は神奈川県も有り難がっていましたが。

次にポビドンヨード。
うがい薬のイソジンなどでうがいすれば、
感染が抑えられるとして大々的に記者会見。
即時、医師や薬剤師から効果を否定するコメントが多数寄せられ、
こちらでも「K値」も、ポビドンヨードも、それぞれ批判してきました。

そして最大の失敗はアンジェス。
昨年6月に吉村知事は全国初となるDNAワクチンの人への投与・治験を始めると発表。
ただ、この時点でアンジェスがそれを否定し、
どうやら、知事のフライングだったようです。

「国産第1号」期待のワクチン、最終段階の治験を断念…大阪の新興企業

 

これが昨日のニュース。
私はこのワクチンについて、期待薄としてきましたが、
実は昨年6月の時点で、医学者や薬学者の中には「無理」と言い切る人もいて、
私も一応その後の動きを見ていたんですが、
ベンチャー系とはいえ、ここはあまりにも発表がなく、
どういう進捗状況なのかがほとんど見えません。
吉村知事は「年内には実用化できる」と断言していたんです。

年内とは2020年における年内です。
昨年中という、多少でも創薬の難しさを知っている人であれば、
何を根拠に彼が断言しているのかと怪しんだでしょうが、
これがその結果です。
現実的に、mRNAワクチンが出現した今、
DNAワクチンの優位性が失われてしまいましたし、
改良したものの治験を行うようですが、
放棄すべきかもしれません。

創薬は本当に困難です。
薬学の長い歴史の中で、あらゆる手法が試みられ、
あらゆる化合物が検証されてきました。
新しいアプローチが少なくなっている中、
新しいアイディアが生まれても、そのほとんどは失敗です。
公園の砂場の中にある砂糖一粒を捜さなければなりません。
だから、私は失敗を咎めるつもりはありません。
ただ、国や大阪から大金が注ぎ込まれているわけです。
情報公開ぐらいはしっかりしましょうよ。

それは、吉村知事も同様で、
「年内には実用化できる」とした昨年、
その後、一切口にしないのはフェアではありません。
K値はどうなりましたか?
ポビドンヨードはどうなりましたか?

ただ、第4波ぐらいから、大阪の対策はずいぶんとよくなりました。
知事が意味不明な主張をすることがなくなり、
合理的な対策のみとなりました。
「大阪府新型コロナウイルス感染症対策協議会」には9人の委員がいますが、
忽那先生はその1人。
吉村知事が前面に出て対策を訴えてきての好評価。
今回の維新の躍進には
忽那先生が真っ当な主張をされてきたからではないか、
そんな話も出てくるわけです。
実際どうなのかは知る由もありません。
 

 

 

 

 

 

 


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