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だから隔離違反に罰則をって… / ブースター接種で起きる人体のふしぎ

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日本国内でも次々と確認されている新型コロナウイルスのオミクロン。
20代女性のケースがなかなかのもので、
8日にアメリカから帰国した彼女は、
同日に自宅待機中に誓約を破って20代男性と会い、
翌日、症状を確認。
10日に彼女は医療機関を受診し、同日20代男性が発症。
この男性が等々力陸上競技場でサッカー天皇杯を観戦。
13日に女性の新型コロナウイルスの感染が確認され、
15日に男性の感染も確認。
16日になって、女性のオミクロン感染が明らかになりました。

だから、1年半ぐらい、
陽性者と濃厚接触者、入国者の隔離における違反について、
罰則を設けるべきだと言い続けてきたわけです。
これでは、どれだけ検査数を増やしても、
「お願い」しているだけなのですから、
こういう人が出てくることになるのはわかりきっています。
これまでも、隔離を守らなかった人が多数いることでしょう。

台湾では自宅隔離中に
コンビニにヨーグルト買いに行った人が10万元(約36万円)の罰金でした。
ホテルで待機しておかなくてはならなかったフィリピンからの入国者が、
8秒間廊下に出たということで、同じく10万元の罰金を科されました。

カナダの場合、隔離中に同居家族以外と接触すれば、
最高で8万カナダドル(700万円)の罰金とのこと。
これぐらいにしておかないと、
良心だけに期待することが間違いなのです。

 

入院拒否に罰則を設けるという話は与党内にあったのですが、

立民や共産党が強硬に反対。

それでいて、この連中は

「検査が足りない」「いつでも誰でも」の大合唱。

隔離が守られなければ、検査を増やしても同じなのに。



小原古邨「雪に白鷺」


 

さて、日本政府はメルクの内服薬モルヌピラビルの提供を年内にも開始します。
確保している量は160万回分とのこと。
さらにファイザーの経口抗ウイルス薬候補リトナビルを200万人分確保したとのことです。
そのファイザーで驚かされたのは、
重症化を89%防いだというパクスロビドなる経口薬を開発したことです。

元々、HIVなどの抗レトロウイルス薬にこのリトナビルというものがあったのですが、
これに新型コロナウイルスの新薬を組み合わせた合剤がパクスロビドです。
抗ウイルス薬の効果を高める効果を期待して、
リトナビルが試されるケースがよくあるらしく、
パクスロビドではそれが上手くいったということなのでしょう。
引き続きの治験の結果や、薬価の問題もありますが、
コロナ禍ではmRNAワクチンの実用化のニュースと並ぶ、
ゲームチェンジャーとなる出来事ではないかと思います。

そのファイザーやモデルナのmRNAワクチンですが、
感染を予防する中和活性が低くなることがわかっていますが、
アストラゼネカのウイルスベクターワクチンや、
中国のシノファームなどの不活化ワクチンはそれよりも著しく低下。
ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンと
ロシアのスプートニクVはウイルスベクターワクチンですが、
中和活性がほとんどないことが確認されました。

ただ、非常に面白いと思うのは、ブースター接種で、
今、日本でも医療従事者を中心に
mRNAワクチンのブースター接種が行われているわけですが、
これがなかなか非常に興味をそそります。

私たちの多くはmRNAワクチンを2回接種したわけですが、
ほかのワクチンよりも優れているとはいえ、
オミクロンに対しては、充分な抗体が作れないわけです。
しかし、3回目のブースター接種が行われると、
抗体レベルが激増する…、というのが不思議なんですよね。

それだけでなく、類似の抗体ができる…
という言い方が正しいのか自信がありませんが、
免疫で幅広くウイルスに対応できるようになるというのです。

つまり、アルファからデルタまでに強い感染予防効果が期待できた

既存のmRNAワクチンをブースター接種することで、
オミクロンや今後の変異にも対応できるようになる、
…かもしれないということなんです。

おそらくは、人類が現在に至るまでに進化の過程で獲得した性質なのでしょう。
私たちの体はまだまだ人智の及ばぬ部分が大きいようです。
このブースター接種についての研究は各国から出ていて大筋で同じ。

ファイザーやモデルナはオミクロンのためのワクチン研究を行っていますが、
もしかすると、既存のmRNAワクチンのブースター接種で、

弱まった感染予防効果を高めるだけでなく、
オミクロンもある程度は乗り切れるのではないか、
そんな期待が持てるお話でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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