前回、宗教と政治についてお書きしてから、
いろいろと情報を探してみるのですが、
与野党問わず、なかなか根深いですね。
たとえば、こちら。
蓮舫さんが参院選出馬表明/立正佼成会が支援予定
http://www.shikoku-np.co.jp/national/political/20040322000451
2004年の記事で、立正佼成会は元々、日蓮系、法華系の新宗教なのですが、
開祖・庭野日敬の秘書だった
久保木修己が統一教会の日本の初代会長になっています。
この記事では、「同会は民主党の比例代表候補2人も推薦する予定」ともあり、
その後の関係がどうなっているのかは気になります。
もちろん、それ自体が悪だというわけではありませんが。
宗教法人を含め、活動を制限するのは憲法の規定上難しく、
1995年に地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教ですら、
政府が破壊活動防止法に基づく
解散指定を請求するための手続きを開始したのですが…
第47回定期総会・破壊活動防止法による団体規制に反対する決議
日本弁護士連合会などが反対。
この中にある
(坂本弁護士一家殺害事件がありつつも)
「当連合会は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を目指す立場から、民主主義社会の将来に大きな禍根を残すこととなりうる破防法の適用に対しては、決してこれを看過することはできない」
が興味深いです。
公安審査委員会は破防法の要件を満たさないとして、適用は見送られました。
テロリスト集団に破防法が適用できないなら、
どんな団体なら適用できるのかという話なのですが、
団体の場合、結社の自由があり、宗教団体であれば信教の自由もあります。
オウムですらできないのであれば、統一教会には到底無理ですね。
違法な事案に対し、それぞれ対応していくしかないことになります。
さらに、今、この方向で議論するということは、
安倍氏殺害のテロリストの目的を達成させるという可能性について、
留意する必要があります。
塩野義の治療薬ゾコーバの緊急承認が見送られました。
こちらでも、第2相のデータが出た段階で、
期待できないとお書きしてきました。
塩野義では、インフルエンザ治療薬のゾフルーザで前科があり、
ゾフルーザをメディアは大きく採り上げ、絶賛したんですが、
耐性ウイルスを生み出すという社会的な害がある薬でした。
おかげで、冬期ワンシーズンで耐性ウイルスだらけになってしまいました。
塩野義は政治家へのアピールが熱心すぎるように思います。
だから、ゾコーバが緊急承認されるようなことがあれば
たいへんなことになると懸念していたのですが、
厚生労働省は真っ当な判断を下したようです。
そもそも、第3相に至るまでに止めるべき薬剤なのではないかと思います。
体内のウイルス量が減るのはいいとしても、症状は改善されず、
さらに催奇形性が確認されていて、
つまり、妊娠中に服用すると
胎児の骨格形態に異常が出る可能性があるということです。
また、有効性を主張するために、
本来の目的外の医療統計を持ち出す始末。
人命に関わる企業としてはかなりひどい内容です。
そして、この薬でも耐性ウイルスを生み出してしまうという懸念もあります。
ここに至るまでに諦めるべき案件であり、
ここまで進めてきたのは、株価でしょうか。
株価なんて、クレベリンの大幸薬品のように、
急上昇した株価がコロナ禍前よりも落ち込んだ例を見るまでもなく、
虚飾により一時的に株価が上がっても、
嘘と粗悪品を売っていれば、株価は下がるのです。
塩野義の動きは、一時的に株価を上げて売ろうとしている連中の存在を思わせます。
上記の日経の社説は
「審議は従来の科学的知見にこだわったものになった。安全性に問題がないのであれば、緊急承認し、使うかどうかの判断は現場の医師や患者に委ねることもできただろう」
と書いているのですが、
知見というものは、全て過去のデータによって裏付けられるもので、
ましてや、使用の判断を患者にも委ねようとしている点は言語道断です。
イベルメクチンでは、個人が素人判断で服用し、
健康被害が出ています。
もう、この社説を書いている人の頭がおかしいとしか言い様がありません。
さて、現在、医療が逼迫しています。
懸念していたとおり、沖縄が特に厳しい状況で、
地域中核病院の県立中部病院が入院の必要がない患者の救急外来を停止しました。
基本的に、中核病院は地域医療の拠点であり、
ほかが入院困難になっても、最後の砦として患者を受け入れる病院です。
ここが止まりました。
毎度毎度、お書きしてきたように、
交通事故でも診療してもらえないかもしれません。
そして、沖縄の中でも八重山諸島が心配だとしていましたが…
また、全国で発熱外来がたいへんな状況となっているのですが、
現時点では、症状が軽い人は自宅でじっとしているほうがいいでしょう。
今、外来で数時間待ちなんてことも珍しくありません。
小児を中心に、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、
手足口病、ヘルパンギーナなどが流行中で、
ほかの疾患で発熱していて、新型コロナには感染していないのに、
病院に行ったばかりに感染した、なんてことも起こりえます。
同じ理由で、東京都などが行っている無料PCRなんかは直ちに中止すべきです。
テレビでインタビューを見ていますと、そこに並ぶ男性が
「熱っぽくて咳が出るので心配で来ました」
とか言っていました。彼がここまでどのようにしてやって来たのかは不明ですが、
恐ろしい話です。私なら、無料検査所の近くは避けて通ります。
今は「ワクチン頼み」という状況で、
行動制限を設けないのであれば、ワクチン接種を進めるしかありません。
12歳未満の子どもたちは接種率が低く、
さらに5歳未満は接種することができません。
6か月以上5歳未満については、米CDCがようやく先月承認したところです。
医療関係者にも子どもがいて、
その子が患者になると、シッターに頼ることもできず、
その人は出勤できなくなります。
ほかの現業の方たち全てにいえることですが、
この場合、医療の現場から人がいなくなります。
そうして医療の逼迫が加速するのは、ここ2年余りずっと見てきたことです。
今回はかなり子どもたちの間で感染が広がっていて、
そんな子どもたちがワクチン接種していれば、
重症化リスクも下げられたのですが、
国は努力義務にすらしませんでした。
現政権の失政です。
シンガポールでのデータを紹介しておきます。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2203209
2回接種の5~11歳について、
感染予防効果65.3%、入院予防効果82.7%という数字が確認できます。
小児用は量が少ないこともあり、
副反応は軽いという傾向があります。
5~11歳でも一気に2回接種はできませんが、
できる限り、早く1回目を接種してください。
小さな子どもが感染し症状が出た場合、
心配になりますが、医療機関にかかるかどうかは、
その子がちゃんと食べているか、眠れているか、
遊ぶことができているかが目安になるとされます。
現在、救急車を呼んでも搬送先が見つからないことも多く、
数時間待ちもあり得ますし、病院に着いても救急でまた待つことになりかねません。
直接行ったほうがいいという話も聞きます。
1歳から6歳の対処方法については、こちらのサイトが参考になるかと思います。
最後に、救急医・木下喬弘先生の動画を紹介しておきます。
問題のBA.5についてわかりやすく解説されています。