山本昇雲「四季のなかめ ふみ読む声」
前回、ドイツで感染拡大が警戒されているとお書きしましたが、
ICUがかなり埋まってきています。
死者数も右肩上がりに。
気になるのは、デルタの再拡大が見られること。
オミクロン系統のほうが免疫逃避が強いので、
デルタの出番はないかと思いましたが、
症状はデルタのほうが重く、死者数を多く出しましたので、
要注意かと思います。
日本でも、政府が間違った情報を発信し続けているこの状況で、
デルタの再拡大ということになりますと、
悲惨な状況になるかと思います。
世界で次の大きな波となると予測されているのが、
BQ.1.1やBA.2.75.2といったあたり。
BA.2.10から変異したXBBの可能性も指摘されていますね。
いつからか、こういった変異株について、
何が何やらわからなくなってきたからなのか、
モンスターの名前で呼称されるようになってきています。
BQ.1.1がケルベロス、BA.2.75.2がケイローン、
XBBはグリフォン、ほかにはBA.2.3.20のバジリスク、
BA.2.75のケンタウロスというものもあります。
(ケイローンはケンタウロスの賢者ですけど)
おそらく、WHOがこれらの呼称に関与しているわけではなく、
研究者や医療現場からの発生ではないかと思います。
ケルベロスやケイローン、グリフォンなどの感染者が海外で増加しますと、
間違いなく、日本に入ってきます。
今は、水際対策が大幅に緩和され、国民の人流も無制限。
感染拡大のその速度はコロナ禍で最速になるのかもしれません。
国立保健医療科学院のサイトより引用
https://www.niph.go.jp/toshokan/koten/Statistics/10008882-p.html
こちらは大正時代の内務省衛生局のポスター。
いわゆるスペイン風邪、1918年のインフルエンザのパンデミックに対し、
国民に対策を呼びかけているものです。
恐るべし「ハヤリカゼ」の「バイキン」!
マスクをかけぬ命知らず!
と書かれています。
インフルエンザウイルスの発見は1934年で、
ウイルスの概念すら周知されていない時代、
ほかのポスターには、日光浴をすすめるなど、
今では否定されているものもありますが、
(余談:2020年に岡田晴恵もそういっていた)
日本は欧米に比べて、少ない被害で済んでいます。
現在の新型コロナウイルスについても、
ここまでは、日本は被害が少なく済んでいます。
今はワクチンもあるのですが、
小児ではなかなか進みません。
以前、日本に大きな波が来る前に、
イスラエルで「学校で子どもが感染→家族に広がる」
という流行が起きているとお書きしたような気がするのですが、
この流れは、その後、欧米での感染拡大の原因になりました。
子どもたちの間に、感染が広がる以上、
これは避けられないかと思います。
子どもが感染し、家族皆が感染、
社会が止まることにもなります。
子どもたちが亡くなるケースもあり、
亡くならなくても、40度前後の高熱、
何も食べられない、体を起こせないなどの「軽症」もあり得ます。
後遺症も懸念されます。
現在、オミクロン対応2価ワクチンに加え、
BA.5対応のものも認可されました。
小児への対応は遅れるのでしょうが、
できる限りの対策をしてください。
第8波の流行に備えましょう。