東京都福祉保健局の発表によりますと、
確認された麻疹(はしか)患者が新幹線を利用していたようです。
わかっているのは、この患者が
・4月23日(日) 東海道・山陽新幹線 のぞみ50号 9号車(グリーン車) (新神戸駅18:52発⇒東京駅21:33着)
・5月4日(木) 東海道新幹線 こだま740号 10号車(グリーン車) (三島駅18時54分発⇒新横浜駅 19時29分着)
を利用していたとのこと。
心当たりがあり、発熱、発疹、咳、鼻水、目の充血など、
感染が疑われる症状が出た場合には、
いきなり医療機関に行くのではなく、
事前に医療機関に連絡、麻疹の可能性があることを伝え、
指示に従ってください。
麻疹なんて過去の感染症扱いされていますが、
今でも健康と生命に対して充分な脅威です。
歴史的にいえば、江戸時代まで「命定め」と言われました。
ドラマ版にはありませんでしたが、
漫画『JIN -仁-』(1巻)で、幕末に飛ばされた南方仁医師が
対応した最初の感染症で、
当時、麦殿大明神の麻疹絵を家屋に貼り、
かからないよう願掛けするぐらいしかないことが描かれています。
「疱瘡は見目定め、麻疹は命定め」
といわれ、この漫画の舞台となった1862年の流行では、
江戸だけでも24万人が亡くなっています。
今も11月15日に、数え3歳と5歳の男児、
数え3歳と7歳の女児は七五三で氏神などに参拝しますが、
子どもの命は人知の及ばないという意味の
「七歳までは神のうち」という言葉として知られています。
麻疹はその最大の脅威だったのでしょう。
今でも特効薬があるというわけではなく、
対症療法が行われますが、
発症者の約30%が合併症を併発、約40%が入院を必要になり、
1000人に1~3人程度が亡くなります。
ワクチン接種で予防でき、子どもだけの感染症かと思われがちですが、
現代では、むしろ成人の症例の方が多いです。
麻疹ウイルスは極めて強い感染力を持ち、
家庭などで同居していた人は、ほぼ確実に感染してしまいます。
免疫がない人が感染すると90%以上が発症します。
こんな麻疹でも、感染症法の扱いは、
インフルエンザや新型コロナ感染症と同じ5類なのでした。
松野奏風
ロック・フェス「VIVA LA ROCK」が
5月3日から5日間開催されたわけですが、
Twitterでは、その参加者が新型コロナに感染した例が多数確認できます。
正確には、このフェスで感染したとは言い切れないものの、
フェス前に感染していたとしても、
会場で感染を広げ、クラスターになっているのは間違いないです。
芸能界でもスポーツ界でも、
感染により出演、出場ができない、
中止になったケースが散見されます。
日々の感染者数などのデータが週1回の発表になりました。
データとしての比較は難しいのですが、
5類扱いになる直前でも、検査態勢がそれまでと異なりますので、
2022年以前との比較は難しいかと思います。
5月7日までのデータの場合、掛ける4、掛ける5すれば
従来の基準の数字に近くなるのではないかともいわれていました。
これが正しいとすれば、東京都は5月7日で2345人と発表していますので、
東京だけで1万人以上が感染していてもおかしくない状況だったことになります。
それが政府やマスコミが「コロナ禍前と同じ」と煽ったため、
ゴールデンウィークで感染者はかなり増えたかと思います。
おそらく、今はこのウイルスに曝露する機会は、
このコロナ禍で最大ではないでしょうか。
基本的に医療費は自己負担となるのもこれまでとの違いです。
経済的な問題で、検査、治療を受けない人も多いかと。
それがさらに感染を広げるでしょう。
アメリカを見ていますと、週に1000人以上亡くなっています。
ニュースなどの映像は「世界では既に」と思わせていますが、
こういう状況を私たちが受け入れられるのか、
それを考える必要があります。
なお、11日に赤坂御苑で4年半ぶりに開催された春の園遊会では、
招待者は例年の半数程度とし、マスク着用での開催となりました。
BUMP OF CHICKENは13日と14日の和歌山公演について、
声出し可は継続するものの、マスク着用を求めるようですね。