7月1日、特定小型原動機付自転車、
いわゆる電動キックボード、電動キックスケーターの規制が緩和されました。
これまでは原動機付自転車の扱いでしたが、
16歳以上なら免許不要、
そのほか、条件付きで一部歩道での運転も可能になりました。
世間にはこの改正に対する歓迎の声よりも、
不安や批判といったネガティブなものが多いように思います。
なぜ、こんな改正が行われたのかと調べてみますと、
どうやら、電動キックボードの最大手Luup社長で、
マイクロモビリティ推進協議会の岡井大輝会長らが
ロビイングで働きかけていたようです。
ロビイングそのものが悪ということはないのですが、
私には無分別に、政治家が事を進めたように思うのです。
自民党に「MaaS議員連盟マイクロモビリティPT」なるものがあるらしく、
ここで進められたとのこと。
このインタビュー記事の中に、
最終的にはやはり、高齢者と若者の両方が乗れるような乗り物が主軸になるべきだと思います。例えば、若者が乗ったら時速20km、高齢者が乗ったら時速6kmで動くような、柔軟性の高いモビリティを2年以内に開発したいと思っています
とあります。2021年の記事で、
これが直接電動キックボードのことを指しているとまではいいませんが、
現実は16歳以上ですから、高齢者も電動キックボードに乗れるわけです。
凸凹の多い日本の道路において、
高齢者の足腰で、姿勢を維持し続けられるのか、甚だ疑問です。
キックボードは車輪が小さく、わずかな段差も乗り越えられません。
自転車などと同じような感覚で乗ってしまうと、
段差が車輪の障害となり転倒することでしょう。
整形外科が忙しくなることは確実。
既にいくつかの事故が可視化されており、
死者が出るのも遠くないように思います。
フランスでは規制緩和以降、電動キックボードの事故が増えていて、
違法駐輪が多発、パリでは電動キックボードのシェアリングサービスが禁止になりました。
こちらはフィンランドからの報告。
電動キックボードの事故により救急外来患者の統計で、
乗車10万回のうち18.0回の割合で負傷が発生、
331例、負傷は合計527か所となっています。
同国では電動キックボードの飲酒運転が蔓延、
社会問題となりました。
韓国では2021年に規制が強化。
電動キックボードなどパーソナルモビリティの事故が
2017年の117件から2021年には1735件に急増、
死傷者数も同様に2017年128人から2021年1920人へ急増しています。
・ヘルメットを着用せずに運転した場合は2万ウォンの反則金
・無免許運転や飲酒運転をした場合は10万ウォンの反則金
これらは日本でも違法のものが含まれるものの、
各国では規制強化の動きが見られます。
日本はそれらに学ぶことなく、無分別に規制緩和が行われました。
自動車などのドライバーの場合、
否応なしに、電動キックボードのトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。
保険の問題も置き去りのままで、歩行者も要注意かと思います。
国は認知機能の衰えた高齢者による自動車事故の対策を急いでいて、
この件はその絡みで出てきた話のように思います。
岡井社長がそういうアピールをしたかはわかりませんが、
国は、免許を返納しては生活ができないという人を想定しているのかも。
ただ、それが彼らの寿命を縮めることになるのかもしれません。
(荷物は背負うしかありませんが、それも転倒リスクを高めるでしょう)
脊椎や大腿骨近位部の骨折は寝たきりの大きな原因ですが…
エミール・オルリック
「Two Japanese women carrying toddlers on their」
さて、沖縄が危機的状況にありながら、
玉城デニー知事は訪中し琉球王が如く振る舞い、
媚びを売っているわけですが、
政府のほうも知らぬ顔を決め込んでいます。
数時間待っても救急の受け入れ先が見つからない、
そんなケースが頻発しています。
沖縄はワクチン接種率が低いことで知られ、
3回目接種率は断トツワーストの51.69%しかありません。
重症化する人も増える原因になるでしょう。
なお、沖縄県における医療機関ごとの患者報告数は全国平均の約8倍です。
5類扱いになって、首長の対応により、
どこに住んでいるかで不利益を被るケースが増えてきそうです。
子どもたちからマスクを奪うことで必死の熊谷千葉県知事ですが、
千葉の小児科の逼迫はがかなりのものです。
新型コロナ感染症の場合、欠席者は
10,000人当たりで千葉県が17.82人、
隣の東京都は6.56のようです。
年齢を問わない定点把握では、
東京都が1医療機関あたり6.85人で、
千葉県は9.89人となっています。
新型コロナウイルスの感染は、家庭内で起こることが多く、
その割合は7割だという研究もあります。
多くの場合、家庭内でマスク着用は現実的ではありませんので、
学校などで感染リスクが高い部分においては、
マスクを着用すべきなのですが、
熊谷知事は「子どもの笑顔」のためと称して、
「教員は率先してマスクを外せ」と指示し、子どもを苦しめているのです。
もちろん、首長以上に、岸田政権に責任があるのは言うまでもありません。
ちなみに、
昨年末にゼロコロナをなし崩し的に解除した中国では、
その後、感染者14億人、死者260万人だと報告されています。
これはオミクロン蔓延によるものです。
弱毒化したと考えている人は、考えを改める必要があります。