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医薬品不足の背景 / 新型コロナ後遺症・マスクで発達の遅れというデマ

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医療現場で医薬品が不足しています。
7月12日にジェネリック医薬品大手の日医工が258品目の販売中止を確定、
同社は2021年に品質不正による行政処分を受けていて、
最大約1700品目だった薬は、品目数は905になります。

ただ、この件は原因の一つに過ぎず、
ひと月ほど前から、問題になっていて、
コロナ禍の中でも、繰り返されてきたのでした。

解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン(総称名:カロナール)、
咳止め薬のデキストロメトルファン(総称名:メジコン)、
去痰薬のカルボシステイン(総称名:ムコダイン)といった
ありふれた薬が足りません。
医療機関で処方される品目の20%以上が
限定出荷、または供給停止という状態です。
医療機関からの処方箋があっても、現物がないということもあり得ます。

これらの背景には、感染症にかかっている人が増えているという現状があり、
さらにいえば、先発薬、ジェネリックの採算性の問題とも関わっています。
2000年代から、国はジェネリックの処方を強力に進めていて、
国策により進められてきた市場は大幅に拡大。
新規参入が増えて、競争が激化していきます。
価格が重視され、安売りの競争になり、採算性が悪化してきます。

元々、国の方針は医療費削減にありましたので、
目的は達したのですが、その煽りを国民が喰らっているともいえます。
少量、多種の生産では儲からないジェネリックメーカー。
日医工の場合は、合併、吸収を繰り返し、
同じく不正があった小林化工も共同開発で業容を拡大させてきたのです。
もちろん、利益を出さなくてはなりませんので、
儲からない品目は生産を止める、増産しないなどの対応になります。

先発薬メーカーはメーカーで、新薬開発にかかる研究開発費を調達するため、
許の切れた医薬品の製造方法を売却しているようで、
これも採算性を悪化させています。

そのほか、世界的に原材料が高騰し、
医薬品メーカーの経営は厳しくなっているといえそうです。

もちろん、現在の医薬品不足には、
感染症を中心とする患者の急増も大きな原因です。
まずはかからないことが重要でしょう。
夏風邪の代表的なウイルス性感染症のヘルパンギーナの場合、
マスクや手洗いなどが予防法ですが、
アルコールに抵抗性があるウイルスですので、
石けんによる手洗いが有効です。
物を消毒する場合は、塩素系を使用します。

RSウイルス感染症も、消毒には塩素系となります。
石けんによる手洗い、マスクの着用で感染の確率を減らすことができます。

ただ、マスクを着けられない小さな子どもの場合、
なかなか難しいものがあります。
処方箋に辿り着く前に、小児科がたいへんな状況です。
せめて、大人がウイルスの運び役にならないよう、
注意したいものです。

ほかの病気でも、たとえばがん患者でも去痰薬などは使うわけで、
新型コロナ感染症と、ほかの感染症の拡大は、
さまざまな疾患の患者の不利益となっているのです。
 

 

山本昇雲「今すがた ごらんなさい」

 

 

 新型コロナ感染症における後遺症、
いわゆるLong COVIDの研究が積み上げられているのですが、
「Nature」では患者のうち10%が

長期にわたる何らかの後遺症を抱えているとしています。
 


おそらく、各国はワクチン+感染によるハイブリッド免疫を考え、
予算面の都合もあって、今の状況になっていると思うのですが、
その結果、日本を含めて慢性疾患を抱える人を大量に作り出すことになりそうです。
この後遺症は、今後も労働力を減らし続けるのでしょうか。

ハイブリッド抗体が増えるとしても、その過程で死者が増えるでしょうし、
後遺症に悩まされる人も増えるでしょう。
それが自分でないとは限りませんし、それは大事な人かもしれません。
しかも、ハイブリッド免疫も長続きしない可能性が高いです。

ワクチンによる抗体の場合、ウイルスに変化が起きても

ある程度の重症化予防などの効果は、期待できるかと思います。

東京都のデータで見ますと、XBB.1.16が最大で20.0%、
ただ、もう一つXBB.1.9.2も同じく20%で、
前者が減っているのに対し、後者は急増しています。
アメリカではEG.5とXBB.2.3が増加、
WHOはXBB.2.3に注目しているとのことです。

一方、明治ホールディングス傘下のMeiji Seikaファルマが
XBB.1.15に対応したワクチンを2024年1月までに申請するとのこと。

 


米バイオ企業とともに、mRNAワクチンの提供を目指します。

最後にこちら。

 

 

今は修正されているものの、
当初は「マスク着用が影響か」というようなタイトルでした。
ただ、中身は修正されていないようです。
この記事が採り上げている論文はこちらで、

 

 

マスクに対する言及はありません。
著者の京大SPH社会疫学分野助教である佐藤豪竜氏は、

一部「マスク着用が原因」という報道が盛り上がっているようですが、マスク着用が原因かもしれないし、そうでないかもしれない、つまり「この研究から特定の原因まではわからない」というのが正しい理解です。

 

としていて、共同研究者の慶應義塾大学総合政策学部教授で、
教育経済学がご専門の中室牧子氏は、指摘を受けて

あら、ホント。この産経新聞のタイトルはミスリードですね。産経新聞さんに修正できるか確認してみます。いつもありがとうございます!

 

としています。
繰り返しますが、マスク着用で発達に悪影響があるなら、
全盲の子どもたちはどうなのでしょうか。
今のところ、そんな論文はないはずです。

「マスク生活で免疫が低下した」という主張も誤りだという指摘。
小児科専門医の森戸やすみ先生の記事ですので、
ご確認ください。

 

 

 


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