2月7日、群馬県伊勢崎市の公園にて、
四国犬が小学生らに噛みつき、計12人に怪我を負わせるという事件がありました。
この事件では、この飼い主がそのイヌに
狂犬病ワクチンを接種していなかったことがあきらかになり、
おそらく、噛まれた子どもたちは曝露後ワクチンの接種を開始していたと思います。
ただ、幸いなことに、27日になって、陰性と診断されたとのこと。
この飼い主は7頭を飼育していて、それら全てにワクチン接種、
ほかの人への譲渡となったそうです。
ご存じのように、狂犬病を発症してしまうと、
致死率はほぼ100%です。
したがって、発症前に予防的措置として、
曝露後ワクチンを接種するわけですが、
6回程度必要となります。
開始はできる限り、早いほうがよく、
0日、3日、7日、14日、28日、90日が理想とのこと。
理窟でいえば、この責任はイヌの飼い主にあり、
1回1万5千円ぐらいらしいので、
1人あたり9万円、12人だと108万円にもなります。
加えて、狂犬病ワクチンを接種できるところはあまりなく、
行政の対応次第ですが、子どもらの交通費も請求できるかも。
そして、慰謝料も請求できそうです。
(噛んだイヌが狂犬病ではなかったことが確認され曝露後ワクチンは中止か)
生命に関わるリスクも大きいですが、
経済面でも重大な支出を伴いますので、
イヌを飼われている方は、ワクチン接種をお願いします。
狂犬病予防法第5条にて、
犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年1回受けさせなければならない。
と規定されていて、
怠った場合は20万円以下の罰金です。
ただ、2022年時点では7割程度しか接種しておらず、
接種率の減少が問題になっています。
テレビ東京系、BSテレ東で放送していた「ポチたま」で、
ラブラドールを連れて旅した松本秀樹さんがこのようなpostをされています。
【狂犬病】
1997年まで清浄国だった(=狂犬病は無かった)インドネシアのフローレス島では
猟師が連れ帰った、たった3頭の犬から、3年後に島全体に感染拡大し、3年間で81人が亡くなり、感染拡大防止のため約50万頭もの犬が殺処分されました。
『0が終わりではない、
大切なのは0を続ける事』
日本で狂犬病が確認されていないのは、
海外からの侵入を動物検疫所で検疫が続けられているからなのですが、
何事にも100%はありません。
もしも、それがヒトを含む哺乳類に広まってしまったら、
犠牲者が出て、予防的措置として、
多くの動物たちが殺されることでしょう。
今回の件では、もしも、噛んだ犬が感染していたら、
同居していたイヌたちは殺されていた可能性があります。
地域の哺乳類たちも命も危険にさらしました。
松本さんが仰るように、0なのは0であり続ける努力の結果なのです。
日本以外の清浄地域は
アイスランド、オーストラリア、グアム、ニュージーランド、ハワイ、フィジー諸島
しかありません。ほかは狂犬病のリスクを抱えています。
後戻りしないようにしましょう。
あと、話は変わりますが、獣医学の問題。
これはいわゆる加計学園騒動の時に散々お書きしましたが、
四国の獣医学部新設を政争のために妨害するような輩がいるわけです。
その連中が政権を執っていた当時、口蹄疫が発生し、
赤松広隆農水相が無能且つ有害だったため、
日本の畜産が全滅する危険性を抱えることになりました。
民主党は、前政権から引き継いだマニュアルを
マスコミのカメラの前で、わざわざゴミ箱に捨てるパフォーマンスを披露。
旧弊打破と誇らしげにしていました。
2010年に口蹄疫発生、自民から危険だと警告されても無視、
再警告されるも、閣僚らは外遊に出かけ、
放置している間に感染がブタに拡がり、十数万頭が殺処分になってしまいました。
当然、日本中から獣医師がかき集められ、自衛隊もかり出されました。
こういうことも忘れてはいけません。
琴塚英一「雛祭」
話変わってこちらの話題。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0264410X24000689?via%3Dihub
新型コロナワクチンの主流はmRNAワクチンですが、
効果の減衰が課題です。
組換えたんぱくワクチンのノババックス武田のワクチンは、
2回接種で65%の有効性があったとのこと。
元データは2020~2021年日本人の調査によるもので、
まだ、プレプリントであるのも、まだまだこれからですが、
このワクチンは副反応が軽いという特徴もあり、
期待したいと思います。
こちらのスウェーデンの記事ですが、
多くの若者がブレインフォグに苦しんでいるとしています。
18歳から24歳までの32%もの人が
頭の中にモヤがかかり、思考や記憶にトラブルを抱えているのです。
コロナ禍初年の2020年、ヨーロッパの多くの国がロックダウンを行う中、
スウェーデンでは、国民が感染することにより、
集団免疫を獲得するという戦略を採用しました。
ロックダウンが正しかったかはともかく、
人口あたりの死者数は日本の5倍。
ロックダウンを行った同じく北欧との比較では2.5倍です。
この戦略が間違いだったのは、揺るがしがたい事実かと思います。
この戦略が大失敗だったのは間違いありません。
そして、大勢の人たちが後遺症を抱えることになりました。
ただ、感染対策が緩む日本でも、
ブレインフォグに苦しむ人は増えているようです。
脳には脳に病原体や有害物質の侵入を防ぐ
血液脳関門というバリア構造があるのですが、
このウイルスがこの血液脳関門を障害し
炎症性物質が脳内に入り込みやすくなるという論文が発表されたばかりです。
(以前からその可能性自体は指摘されていました)
急性期の症状が軽くても、無症状でも、
後遺症のリスクは抱えることになるので、
注意が必要です。