サイエンスZERO 病気になる前に治す!血中“極小物質”の謎 ~肝臓病・うつ病 さらに研究中~
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11304528517.html
この放送の後半に触れられていた内容についてお書きします。
医療もののドラマが大好きな私は、
「サマーレスキュー~天空の診療所~」を見ております。
医薬品すらろくにない夏山の診療所の話なんですけれど、
初回では、肺水腫の患者と左下腿開放骨折の重傷人が同時に運ばれてきて、
開創部を押さえて出血を抑える以外何できませんでした。
ここで向井理さん演じる速水医師が
最低限、X線装置と代用血液は置いておくべきです!
なんて言っていました。
こういうところには、本当に何もないのかと思ったものですが、
ここで言われている
代用血液
あるいは代替血液というものはたしかに存在していて、
しかし、これは本当に血液の代わりになるかといえば、
そんなことは出来ないんですよね。
もちろん、酸素を運ぶことは出来ません。
じゃあ何をするかといいますと、
失血で降下した血圧を戻すために使用したりしています。
ところが、現実には酸素を運ばせるための人工の血液があるというのです。
人工赤血球
と呼ばれているものがそれ。
まずは細胞膜の材料となるリン脂質をアルコールで延ばして、
そこに水を垂らすと、丸いカプセル状になります。
そして、そこへ赤血球から抽出したヘモグロビンを混ぜると…
これで人工赤血球が出来上がります。
なんと単純な工程でしょうか。
しかし、これでは赤血球が材料に含まれている訳ですから、
成分輸血とそんなに用途が違わないように感じます。
どこが優れているのでしょうか?
まずは、2年以上もの長期保存が可能だという点で、
また血液型に関係なく使用できるというのも、
従来の輸血とは違う点です。
そして、何といっても、
一番驚かされたのが、その血球の小ささです。
赤血球は7~8µm(マイクロメートル)ですけれど、
人工赤血球はその30分の1しかありません。
同じ倍率で比べた場合、
人工赤血球はその大きさが確認出来ないほどです。
これのどこが素晴らしいのか?
たとえば、脳の血管が狭くなると、血液が上手く届かなくなることで
脳梗塞になってしまいます。
それは、その狭窄部を赤血球が通れないため、
それより先の組織に酸素が送れないためです。
しかし、人工赤血球ならば、
狭窄部の隙間を通ることが出来る可能性があるわけです。
既に脳梗塞を発症している場合にも、
改善の可能性があるようです。
番組では触れられていませんでしたが、
調べてみますと、大昔から
赤血球を人工的に作り出そうという発想はあったらしく、
しかし、ヘモグロビンを取り扱うことに困難があったようです。
ヘモグロビンは、酸素と結合して、
私たちの全身へと酸素を届けている訳なんですけれど、
実は酸素以上に、一酸化炭素と結びつきやすいそうなんです。
これではただの毒です。
それを解決するのがリン酸脂質によるカプセルということなのでしょうか。
そして、ここで使われているヘモグロビンは、
輸血に使用されなかった廃棄血液から抽出したものなので、
有効利用されている点でも優れているように思います。
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サイエンスZERO 「人工赤血球」 本物の血液よりも優れた点とは?
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