悲しいですね。
また大好きな選手が現役を引退してしまいます。
鉄人・金本知憲選手 涙の引退会見
楽天・星野監督は
この10年で阪神の最大の功労者だろう。すごい選手。現役選手のかがみで、本当に頭が下がるくらいだった。こんな選手は出てこないだろう。いろいろな選手と一緒にやったけど、あいつがナンバーワンだな
と、話します。
たしか、誘われた金本選手は
「甲子園には浜風(ライトからレフトに吹く風)があるから左打者には厳しい」
と断ったとかで、星野監督は
「大丈夫。俺が何とかする」
と返したとか聞きました。
何とか出来るものではありませんが、
星野監督は「ストーカーのように電話した」とか。
星野監督、そして彼が金本選手を口説き落とさなければ、
2003年、2005年の優勝はなかったのでしょう。
言葉ではなく背中で選手たちに、
あるべき姿を教える人です。
彼の野球に対する姿勢が他の選手たちのお手本となりました。
まさしく、プロ野球選手の鑑です。
その一方で、いたずらを繰り返してもいました。
その標的となるのは新井貴浩選手で、
なぜかずっと「新井さん」と呼んでいました。
照れなのでしょうね。
金本・新井両選手 ヒーローインタビュー
この時は当時の葛城育郎選手が引っ張り出されています。
今夜、私はクルマの中で阪神-ヤクルト戦をラジオで聞いていたんですが、
解説の矢野燿大さんから信じられないような話が聞かれました。
新井貴浩選手は金本選手と同じく、
広島からFAで阪神に移籍しましたが、
その時、
このような涙の記者会見があったんですが、
甲子園のロッカールームで、
度々このビデオが流されていたんだそうです。
犯人は金本選手で…
それでも、"新井さん"は
アニキ
と、金本選手を慕い続けていた訳なのでした。
やはり寂しい。最後は金本さんらしい身の引き方で、さすが金本さんだなと思う。姿を見ているだけで言葉は要らない。それだけで勉強になった
この引退についての新井選手の言葉です。
数々の記録を重ねてきた偉業も並べてみます。
・トリプルスリー
(年間打率3割、30本塁打、30盗塁 史上7人目-全8人-)
・連続試合フルイニング出場 1492試合(世界記録)
・連続イニング出場 13686イニング(世界記録)
・連続4番先発出場 880試合(日本記録)
・連続無併殺打 1002打席(日本記録)
などなど。
特にフルイニング出場記録は彼の鉄人ぶりが形になったものなので、
格別かと思いきや、彼自身は
連続無併殺打 1002打席(日本記録)
を最も誇りに思っているんだとか。
内野安打になる打球なら誰でも走る、
しかし、そうでない時にも全力で走っていたから、
併殺打が少ないということを、
若い選手たちにも見習って欲しいということなのでしょう。
引退した名選手たちは、
記録に残る選手と、記憶に残る選手に分かれますが、
彼は記憶にも記録にも残る選手ですね。
日々のトレーニングは当然として、
試合後にバットを振ることも日課でした。
チームが優勝した時には、
球団の優勝旅行がある訳なんですが、
彼は最後まで断ろうと考えていたとか。
旅行に行ってしまうと、
いつものトレーニングが出来ないので。
引退後、ようやく海外旅行に行けるようにもなるのでしょう。
ドラフト4位、しかもはずれ4位で広島に入団。
当初は体も小さく、期待された選手ではなかったとか。
たしかに、昔の映像を見ていますと、
細身で長打が打てないように見えます。
そこから長打力を身につけ、
俊足を生かしてトリプルスリーを達成するまでになります。
引退会見で、後悔について問われた時に、
若い時にもっとバットを振っておけばとか、もっと練習していれば
と答えています。
誰よりもバットを振ってきていた彼がそう言うのです。
後輩たちに、この言葉は届くでしょうか?
フルイニングの記録では、試練もありました。
日本記録達成直前に、左前腕に死球を受けてしまいます。
この時の彼の顔と当時に、
当ててしまった岩瀬投手の顔は今でも忘れられません。
阪神ベンチの誰もが翌日の出場はないものと考えていた中、
診察では打撲だったとして、
試合に出てきた彼はその試合で2本のヒットを、
ほぼ右腕のみで放ち、
そして、日本記録達成となります。
その時の怪我が骨折であったと公表されたのは、
シーズンが終了してからのことでした。
おそらく、多くのプロ野球ファンが、
今年で彼は引退するのではないか、
そう思っていたと思います。
それは、彼の衰えが目に見えていたから。
特に守備の衰えには厳しいものがありました。
私が腹立たしかったのは、彼を罵る声が多く聞かれたことでした。
その中には阪神ファンも多くいたようです。
プロ野球選手ですから、プレーに問題があれば、
批判されるもですが、
少なくとも、阪神ファンが罵ってはいけません。
誰のおかげでチームが変われたのか、
これは北京五輪の時の星野監督の時にもありましたが、
真っ当な批判ならともかく、
罵声を浴びせるとは恩知らずにもほどがあります。
その金本選手が8月25日、対広島戦で、
天谷選手の打球を追い、
結局、ランニングホームランとなってしまいました。
プロでランニングホームランが出る時には、
守備側に何かしらの問題点があったはずで、
それは間違いなく、金本選手の守備だったんですね。
私はその試合を見ていませんでしたが、
ニュースで知り、とても悲しくなりました。
そして、それを嘲る連中どもに怒りがこみ上げてきました。
彼が引退を考えたのは、10日程前からだとしていますが、
ちょうど、この試合の後あたりからなのかもしれませんね…
金本のHR【広島時代】
金本知憲 ホームラン集2003~2008
星野監督の言葉通り、
パリーグでDHなら、まだ活躍できると思うんですが、
大好きな選手が決めたことです。
残りの試合、悔いを残さずプレーして下さい。
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