問題の記事はコンビニで読みました。
下らないと聞いてはいましたが、
資料的にも買うつもりではいたんです。
ただ、手にとって読んでみると、
これにお金を払うべきではないという判断で、
買わずに帰りました。
感想としては、ただ筆者の
敵意
を表現しただけのものに過ぎず、
実に底の浅い、内容のない文章だと思いました。
また、良くも悪くも
大したことは書かれていない
とも思いました。
橋下市長、大阪維新の会、日本維新の会に対して、
読者それぞれ様々な考えがあろうかと思いますが、
これについては週刊朝日が愚劣だという意見が
大勢を占めそうです。
売り切れるのが早かったこともあって、
読んでいない人も、
そのような立場になりそうな感じですね。
なんで、こんなものを載せたんでしょうねえ?
それ以上に不思議なのは、
なぜ、すぐに謝罪し、連載中止にしたんでしょうか?
それに問題があることぐらい、
一度目の校閲でわかりそうなものです。
それを承知で載せたんでしょうから、
こういう問題になることは予測しているはずで、
それなのに、なぜ平謝りなんでしょうか?
不思議です。
最新号にある謝罪文には、
記事の作成にあたっては、表現方法や内容などについて、
編集部での検討だけではなく、社内の関係部署のチェック、
指摘も受けながら進めました。
しかし、最終的に、私の判断で第1回の記事を決定しました。
このように書かれています。
つまり、ミスであると言いたいのでしょう。
ミスであるとすれば、
佐野眞一氏から受け取った原稿を、
そのまま校閲せずに掲載したということ以外考えられず、
しかし、現実には誰も目を通さずに決定稿になるはずはなく、
この内容について、編集部が「これで行く」という
最終決定があったのは間違いありません。
謝罪文からもそうだと読めます。
だったら、なぜでしょうか?
もう一つ不思議なのが、筆者であるところの佐野眞一氏。
彼は週刊朝日が謝罪のコメントを出した段階で、
記事は「週刊朝日」との共同作品であり、すべての対応は「週刊朝日」側に任せています。
記事中で同和地区を特定したことなど、配慮を欠く部分があったことについては遺憾の意を表します。
というコメントを出しています。
遺憾
という言葉が使われており、
ここに謝罪の意味は含まれていないと考えるべきでしょう。
問題の記事の中には、たしかに文章として、
佐野氏個人のみが書いたとは思えない部分があり、
それは共同取材として名前があった
今西憲之氏、村岡正浩氏の筆なのでしょうか。
佐野氏の本意とは違うものが載っていたとか?
世間一般の常識として、
確実に書いてはいけないことが書かれているのは、
被差別部落とされている地域名を
書いてしまっていることですね。
ここは糾弾されるべきで、
もちろん、橋下市長の父親がどうだとかいう話も、
そこから市長の人格を求めようとすることが
不条理なのは間違いないんですが、
この種の話(今回はより毒々しい)は
以前にも他誌に載せられていて、
市長が怒りを顕わにするのは当然ではあるものの、
全体的見れば、下らない与太者が書いたような文章でしょう。
こんなものを書いて、
佐野氏と編集者は市長の血脈を描くことで、
読者が自身の彼に対する憎悪に
賛同してくれると思っていたのでしょうか?
現実に、今の世代でその地区を特別視している人間が
どれだけいるのでしょうか?
以前にも市長は自身が、
そう呼ばれる地区で育ったと発言していたはずです。
それでも、彼は市長選に当選し、
その選挙においてのネガティブキャンペーンでは、
逆に彼が票を伸ばす要因になったとも言われるほどです。
彼の、彼に至るまでの血脈を記事にすることに、
どのような意味があるのか、
不思議なことばかりです。
同和、といえば日本にはたくさんの同和団体がありますが、
今回の件についてはどういう態度なのでしょうか?
検索して出てきた大きな団体のサイトを見てみました。
「自由同和会中央本部」には、
しっかりと、"週刊朝日への抗議文"がPDFで公開されています。
しかし、あと5つの団体のサイトを巡ってみたものの、
それらしい記述は見つけられませんでした。
それらのサイトの更新がどうなのかが疑問ではあるんですが、
こういう時こそ、出番なんですよね。
府知事時代から補助金を大幅削減されてきたので、
何もしないなんていうことではないと思いたいですが。
今のところ何かしらのアクションを起こしていることが
確認出来たのは「自由同和会中央本部」だけでした。
あと不思議なのは…、
いわばこの問題は週刊朝日、
朝日新聞出版が起こした不祥事である訳です。
今、食品で産地偽装、
廃棄物再利用なんてことが起きますと、
大勢のマスコミが取材に押しかけるはずです。
今回の同和地区を堂々と記事に書いたのは、
それ以上の不祥事だと思います。
それなのに、マスコミはどこも取材には行きませんよね。
なぜでしょうか?
佐野氏の考えも聞きたくありませんか?
マスコミの世界では、
同業他社を取材対象にはしないという
協定でもあるのでしょうか?
不思議ですよね。
最後にあと一つ。
市長のところへ、
週刊朝日の最新号の現物だけを送りつけてきたそうで。
そんなことをすれば、
また市長が攻撃するのはわかっていそうなものです。
世論が週刊朝日の味方であればそれでもいいんですが、
現状、それは望めません。
編集長が行くべきで、それが無理なら代理で誰か、
どうしても誰も行きたくないのであれば、
失礼ではあるものの、書面を付けるとか。
だいたい、発売前には市長に「会いたい」と
言っていたそうじゃないですか。
不思議ですよねえ。
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週刊朝日「おわび」と佐野眞一氏「遺憾」 橋下徹大阪市長の記事 ~不思議なことだらけ~
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