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安倍総理大臣TPP交渉参加表明 ~深謀遠慮…、ではないんでしょうねえ~ またTPP反対の記事を

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願わくば、体裁上の参加表明というだけで、
本気でなければ、なんですけれど、
違うんでしょうねえ。
この上はアメリカの議会に
参加を断られることを期待しましょうか?


私は経済学が嫌いです。
消費税増税問題、デフレ問題、
TPP参加問題と、これらの問題を考えるにおいて、
経済学に触れてきましたけれど、
なお、一層嫌いになりました。

大まかにいえば、社会科学が好きではありません。
合理的検証よりも、
個人の思想が優先されることが多いのが気に入りません。
自然科学でも、そういうこともありますが、
もしも、目の前に自分の考えよりも優れたものが示されたなら、
考えを改めなくてはなりません。

経済学者の中には、

関税はないほうがいいに決まっている

と、心の底から考えている人がいるんですよね。

物とお金は自由にやりとり出来た方がいいに決まっている

それを疑おうとしない。
自然科学では「疑う」という過程が必須ですが、
経済学ではどうでしょうか?
むしろ、経済学とは無縁だった人のほうが
このTPPの問題は理解しやすいかもしれません。

TPP参加を是とする経済学者は、
EUの失敗、韓国の現在の状態をどう説明するのでしょうか?
これらだけでも、それが優れた考えではないことが
理解出来そうなものです。


なぜかマスコミは農業の問題ばかり採り上げていて、
現実にはあらゆる産業がこの問題に曝される訳です。

たとえば、土木建築の分野。
政府はずっと公共工事を減らしてきたため、
この分野で多くの企業が廃業してきました。
それは震災復興の遅れにも繋がっています。
土木や建築の分野に外国の企業が
自由に入ってくるようになったとすれば、
どうなると思いますか?
さらに日本の企業が廃業することでしょう。
いつになるかはわかりませんが、
必ず日本のどこかで大地震は起きます。
その時に、外国の企業に発注するんですか?
震災からの復興を。
安倍総理は日本列島強靱化を唱えています。
そこには震災復興も含まれています。
TPPはこれと逆の効果をもたらすことになります。
逆、ということでは、
今、安倍政権はインフレ政策を掲げていて、
物価を上昇させるとともに、
企業に対し、給与アップを要請しました。
デフレから脱するには、この手しかないと
総選挙の前からお書きしていますが、
TPPではインフレとは逆の力が働くことでしょう。
以前、関税のない世界、EUでの勝ち組ドイツのことをお書きしましたが、
労働者賃金の上昇率を法律で制限してまで、
製造コストを抑制しての勝利でした。
我が国の製造業もさらなる競争に備え、
人件費を抑えなくてはなりません。
労働契約も変質していくでしょう。
首が切りやすい契約、法律となるでしょう。
頼るのは海外からの労働力かもしれません。
いずれにしても、私たちの収入は減ります。
ごく一部では増えるかもしれませんが、
ほとんどはマイナスになると思います。
TPPでプラスになる要素が何かありますか?
失業者も増えていきます。

いいことが何も思いつきません。
日本国内にサムソンのような企業が出現するかもしれません。
企業体として、その企業は成功する可能性はあります。
ただし、それは日本国民の幸福ではありません。
最悪の場合、同時に低賃金、物価高なのに不景気、
高失業率などに見舞われることもあるでしょう。

聖域なんて守れるはずはなく、
交渉の余地はないと既に明らかになっていて、
仮にあったとしても、
アメリカが守りたいのがクルマだとして、
日本は米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物…、と、
これだけ並べておいてクルマ一品目と取り引きですか?
交渉で聖域を持ち出す場合、
それはその国の弱点の数と規模を示していることになります。
守らなければならないものが多ければ多いほど、
交渉は不利になります。
どんなに上手くいっても、クルマと米+1でせいぜいでしょう。
対アメリカでもその程度ですから、
環太平洋諸国と交渉で勝ち取るなんてあり得ません。
そして、その分野だけ守ったところで。

参加で農業生産3兆円減、GDP3・2兆円増 政府試算
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130315/fnc13031510500010-n1.htm

政府はこんな試算をしているそうです。
GDPの押し上げ効果の内訳は、

輸出 2兆6千億円
消費 3兆円
投資 5千億円


のプラス効果なんだそうで、計6兆1千億円。
一方、輸入面では価格が安い製品の流入で
2兆9千億円のマイナス効果。
差し引き、3兆2千億円のGDP拡大の見込み…って、
なぜ、消費が3兆円も増大するのか全くわかりません。
日本は少子高齢化であり、内需は減少している、
だから、TPPに活路をと言っていたのに、
なぜ、ここでは内需が急に3兆円もプラスに計算されています。
価格が安い製品の流入で打撃を受けた人の中から、
失業者が出てくるというのに。
さもなくば、低賃金を甘受しなければならなくなるのに。


自由貿易の何がいいのか?

それを有り難がる信者の方々は、
曖昧な概念の説明ではなく、
反TPP論者の意見をそれぞれ論破してみてください。

自由貿易が理想

として展開されている理論は見かけますが、
なぜ、それが理想なのかの納得出来る説明に出会えません。
そして、自分たちに都合のいいように、
データを読み替えるようなことをする、
そんな経済学が大嫌いで、
なお、一層嫌いになりました。






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