Quantcast
Channel: テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2031

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」 その2

$
0
0

http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11496111368.html

こちらからの続きです。


外国人が驚く日本語の数々。
そこには日本人の精神構造が大きく関わっているようです。
次はそんなお話。



ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

私はジョーンズ。この国で働いている。
しかし、日本語はまだ苦手だ。


ある日、私が喫茶店で休んでいると、
一人の青年がやって来て、
何か困った様子で周囲の床を見て回っていた。

どうかしましたか?

私は声を掛けた。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

この辺りに財布、なかったですか?

青年は私にそう尋ねた。
私は財布を見ていないので、
こう答えた。

はい、もちろん。なかったです。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

おかしいな…、この辺りにあるはずなんですけど…

奇妙な話だ。
彼はさっきは「なかったか?」と私に質問した。
しかし、今度は「あるはず」だと言っている。
たまらず、私はまた訊いてみた。

あるはず?

私は彼があると考えているのか、
ないと考えているのかを知りたかった。
しかし、私の期待は裏切られてしまった。

ええ、なかったですか?

やはり、彼はなかったと考えているようだ。
しかし、だとすればなぜ、彼はここにいるのだろうか?

あなた、なかったと分かっているのに、
どうしてここに戻って来たのですか?


その疑問を直接彼にぶつけてみたが、

おかしいな、ここにあるはずなんですよ。

彼のはっきりしない様子に
私はテーブルを叩いてしまった。

だから、あると思っているのか、
ないと思っているのか、どっちなんだ!?


この国の住人は、あることを期待しているのに、
なぜ、なかったかと訊くのだろうか?



日本人はこのような否定的な言い方をするものですが、
「悪いことを予測することでショックを和らげようとする」
という日本人のメンタリティが関係しています。
このような否定的な言い回しは、
私たちの日常だけではなく、ニュースなどでも。

警察は安全管理に問題がなかったかどうか調べています

安全管理に問題があったかを調べているのに、
日本ではこのような言い方で断定を避けるのが普通です。



喫茶店を出た私は、重そうな荷物を持った老婆を見かけた。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

おばあさん、重そう。荷物、持ちましょうか?

私は彼女に手を貸すことにした。

いえ、結構です

彼女がそう答えたので、
私は彼女の手から荷物を受け取ろうと手を伸ばした。
すると、なぜか老婆の表情が困惑と怒りに変わってしまった。

何するの!? 結構ですって!!

明らかにおかしい。
彼女は「結構」だと言っている。
聞き間違いだろうか?

結構なんでしょ?

あらためて訊いてみる。

だから、荷物は結構です!! 結構!!



「結構」には4つの意味があります。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

お茶はもう結構です

この場合は「要りません」の意味で、

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

お支払いは後で結構です

では、それで問題がないことを伝えています。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

結構なお住まいですね

の場合、対象を誉める時に使っています。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

結構、おいしいですね

だと、その後に続く形容を強調する意味になります。

私たち日本人は普段意識することなく、
これらの「結構」を使い分けているんですよね。



この国の住人はなぜ、
こんなに複雑な言葉を使い分けられるのだろう?

そんな疑問を抱えながら、
私はタクシーを捜していた。
しかし、運悪くなかなか見つからない。
私はちょうど通りかかった男性に訊いてみることにした。

すいません。タクシーに乗りたいんですが

すると、彼は間を開けずに左手を伸ばして1台のクルマを指さした。

タクシーやったら、そこにいるで

おかしい。生き物には「いる」で、
物には「ある」じゃないのか?
タクシー乗り場を見つけたことよりも、
その疑問のほうが私には重要だった。

「ある」の間違いじゃないですか?

そう質問してみても、

ちゃうちゃう。タクシーが「いる」や

では、あれはどうなのだろうか?
私は駐輪場に並んでいる自転車を指して、

自転車が「いる」?

と、質問を続けてみるが、

それは「ある」や

と、私には理解出来ない回答が返ってくるだけだった。
ならば、あの犬ならどうだろう?

犬が「ある」?

これも否定されてしまった。

犬が「いる」や

私の頭は混乱してしまった。

ビルが「いる」?

これも間違いらしい。
この国の住人は「いる」と「ある」を
どのように使い分けているんだ?



まず基本的に私たち日本人は

動けるものには「いる」
動けないものには「ある」


を使用しています。
だから、同じクルマでも運転手が乗っていない場合は、
「ある」を使用し、乗っていれば「いる」です。

似たような例では、

電話が来る

があります。
外国人はこう聞くと、

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

こんなふうに電話がやって来ると言っているのかと
思ってしまうとか。
日本人は物も状況に応じて生き物として扱うことがあります。
この点が外国人には理解しづらいようです。



私はようやくタクシー乗り場に辿り着く。
するとそこには一組の家族らしい4人が先客がいた。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

おじいちゃん。タクシーが来たよ

一番年上らしい女性が
一番年上らしい男性にそう言った。
あの男性は彼女の祖父なのか?

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

では、あの女性は見た目よりもずっと若いということか。
すると、今度はその女性が
若く見える女性に向かって、

お母さんも早く乗って

どういうことだ?

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

どう見ても彼女が「お母さん」と呼んだ女性のほうが若い。
ピンクの女性は彼女の母親だというのか?

先におばあちゃん、乗って

ピンクの女性が彼女を促した。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

いったい、この家族はどうなっているんだ!?
彼女はピンクの女性の娘なのか?
祖母なのか? どっちなんだ?

この国の住人は、なんて家族関係が複雑なんだ。


日本人なら、この4人の家族のそれぞれの言葉に
問題を見つけることはないでしょう。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

あの女性は自分の夫を「おじいちゃん」と呼び、
さらに彼女は自分の娘のことを「お母さん」と呼んでいます。
そして、娘は自分の母親のことを
「おばあちゃん」と呼びます。
なぜ、こうなるのか、
日本人ならわかりますよね。

ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

それはこの「彼」から見た呼び方に従ったものだからです。

日本では、家族の中で一番幼い人の呼び方が
優先され、それが家族全体で共有されます。
このルールは世界中のどこにも
日本以外には見られない特有のルールなんだそうです。

一番弱い目線で家族を見る

という、日本特有のメンタリティがここに見られます。



ビーバップ!ハイヒール 「日本人の知らない間違いだらけの面白い日本語」

この国の住人はとてもミステリアスな言葉を使う

      ―――――――この、複雑で奥が深い日本語
             ああ、ミステリアス





この後、番組は外国人の実際にあった間違い、
日本人の日本語の間違いなどのお話になります。
それらについては、またお書きするかもしれませんし、
既にこのブログで触れた言葉もあります。
発音や文法は、他の言語と比べて、
特に難しいとはされていない日本語ですが、
特に語彙が非常に広い言葉が多いため、
そこに苦労する外国人が少なくないようですね。



番組の記事を締める前に、
最後に長尾先生が仰っていたことをお書きしておきます。

私たちも外国語を話す時には、とても緊張しますよね。
外国の方が日本語を話される時も同じなんです。
とっても緊張してドキドキしている訳です。
だから、間違っても英語で返したりしないで欲しいんです。
自分の日本語が通じなかったということで、
とても傷つきます。
ちょっとぐらいおかしくてもお互い様ということですね。


昔、宇多田ヒカルさんがレギュラーのラジオ番組をされていた頃、
番組に「どうしたら英語を話せるようになるのか?」という
リスナーからの質問があったことを憶えています。
彼女にとっての英語は私たちが学ぶ英語とは意味が違いますので、
彼女はその答えを出せなかったんですが、
たた一つだけ、こんなことを仰っていました。

日本で懸命に日本語を勉強している外国人の事を忘れないで

それは日本人の外国語に対する姿勢についてのアドバイスであり、
日本での外国の方の日本語への理解を促してもいたのでしょうか。

そんな外国から日本へ嫁いだ女性のお話。
外国人の目を通すことで
日本や日本語をあらためて知ろうとする時に、
今、面白いのがこの漫画です。
ブログで連載されていて、

中国嫁日記
http://blog.livedoor.jp/keumaya-china/

出版前から既にたくさんのファンがいました。
私もずっと読んでいて、
この本もとても興味深い内容で楽しかったです。
ぜひ、読んでみて下さい。



旦那さんが外国人のこちらは映画化もされましたよね。





ねてしてタペ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2031

Trending Articles