小学生高学年で私はこれを読まされていて、
原爆、核兵器の怖ろしさを知ると同時に、
日本人が犯した大きな過ちについて考えたものです。
時は過ぎ、多少は物事を疑えるようになってから
思うところあり再び手にしてみると、
原爆被害の部分はともかくとして、
事実ではないことを事実として
描いている部分のほうが多いと気付かされました。
何より気に入らないのは、
広島・長崎に原爆を落とさなければ、
日本は戦争をやめなかったという考えです。
68回目原爆の日「過ちは 繰返しませぬから」とは誰の過ちなのか?
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11587732106.html
私のこの疑問に繋がります。
中沢啓治氏の考えに従えば、
原爆投下を命じたトルーマンには大義があることになります。
彼がこの作品を書いた時代ではどの程度判明していたかは不明ですが、
8月6日までには既に日本は降伏の意志を示しており、
また、トルーマンの原爆投下の決定は、
ポツダム宣言とは無関係に下されていたものでした。
日本が降服しないから、などではありません。
むしろ当時の米にしてみれば原爆が落とす理由がなくなり、
降服されるのは不都合な状況でした。
実戦下での新型爆弾の効果を知ることが出来ず、
ソビエトなどに対して力の誇示が出来なくなりますから。
さらに彼は日本軍の蛮行として、
中国や韓国にある捏造された展示物と同程度の誤った記述をしています。
さらには昭和天皇に対する不敬、
私が親なら子供には読ませません。
価値を認めるとすれば原爆被害についての描写ですが、
核兵器の怖ろしさを学ばせるなら他を探します。
このような害毒満載の嘘八百を
見てきたかのように描いている漫画は選びません。
表現の自由
言論の自由
この問題では「表現の自由」「言論の自由」の危機として、
多くのマスコミが取り上げました。
たしかにその側面もあります。
しかし、それ以上に子供たちに
見せても良い本かどうかが優先するはずです。
ポルノ作品や暴力行為が描かれている映画では、
一定の年齢以上でないと見ることが出来なくなっています。
これらの作品に対する制限では
表現の自由
言論の自由
が脅かされているとして、
問題視する人はあまりいません。
この作者の偏ったプロパガンダに触れるには、
一定の分別が必要です。
この問題が起こった時に、
私は好都合だと思いました。
この作品の異常さを多くの人が認識するのではないかと。
ところが松江市教育委員会はあっさりと撤回してしまいました。
これは反原発、反戦だけを訴えている作品ではありません。
これを読んだ子供たちが、
そこに描かれているもの全てを事実と信じ込み、
その後、それについて疑わなかったら、
一生、我が国の先人たちを敬うことなく、
恥じたまま生活していくことになります。
この作品がどういうものなのか、
大人たちは知っておくべきだと思います。
この問題で批判している人の多くは、
これが原爆被害について描かれた漫画だと
認識しているように思います。
それだけではないこと、
その後に何が描かれているのか、
それを認識した上で、
この問題を考えていただきたいと思います。
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「はだしのゲン」閲覧制限問題が松江市教育委員会の撤回によって幕引きされたのは残念
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