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ビーバップ!ハイヒール「1枚の絵で犯人を追い詰める!似顔絵捜査官の事件簿」 その1

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今回の講師、坂本啓一さんは元滋賀県警刑事部鑑識課所属。
似顔絵捜査のパイオニアです。
多数のテレビ番組でもお見かけします。


現在、DNA鑑定やプロファイリングなど、
高度な技術による新しいハイテク捜査が行われている一方で、
年々、重要度が増している地道なローテクな捜査方法もあります。

似顔絵捜査

がそれで、現場では

写真より似顔絵のほうが情報が集まる

という声まであるようです。
ある事件では失踪者の捜索のために写真入りのチラシを配ったところ、
2ヵ月間に寄せられた目撃情報は数件でした。
しかし、次に写真ではなく似顔絵入りに切り替えたところ、
2週間で数百件の目撃情報が集まりました。

写真からは固定したイメージしか想起させず、
似顔絵の場合はその曖昧さが、
見る人に様々なイメージを思い浮かばせます。
この似顔絵による捜査が一般的になったのは、
1968年の東京・府中の三億円事件でした。
未解決のまま時効を迎えたこの事件で、
捜査を混乱させた要因として挙げられたのが、



このモンタージュ写真でした。
数百のサンプルの部分を目撃者に選択させ、
それをつなぎ合わせて出来上がるモンタージュですが、
顔の部品を選んでいるうちに、
記憶が曖昧になっていき、
完成までにその精度は落ちていくという問題がありました。

似顔絵の場合、目撃者の情報を元に、
繰り返し書き直し、印象、表情、人間性まで絵にすることができます。

あの人に似ている

似顔絵を見た人にそう感じさせる絵が出来上がります。

現在は全国の警察に似顔絵捜査官を配備、
似顔絵捜査官は日々技術の向上に努めています。



警察犬

現役時代の坂本啓一さんはそう呼ばれていたそうです。
似顔絵捜査の第一人者で、
退職後も研究を継続、捜査にも協力され、
また、彼が構築し続けている独自の理論を
大学などでも講義されています。




これは番組司会のハイヒールのお二人を坂本先生が描いた物。
これには

全然、ちゃうやん! コレ豚の女やんか!
こんな小太りちゃうわ! あたし~!


と、モモコさんが苦情。



現実には、リンゴさんもこのヘアスタイルにされたことはないそうで、
それでも、ハイヒールにお二人を知っている人はこれを見て、

ハイヒール?

と思うことでしょう。

100%似ている絵

を描かなくていい、むしろ描いてはいけないというのが
捜査用の似顔絵であるようです。
完全な絵を描いた場合、
それを見て似ていないと思った人からは、
一切の情報を得られません。
そのために、曖昧さを残すべきなのが
捜査用の似顔絵なんだとか。




ある夏の夕刻、住宅街の人通りの少ない通りで、
その事件は起きました。



強盗傷害事件。
それを2階のベランダから見ていた一人の女性。
彼女は犯行の瞬間から、
現場から一目散に逃げる男の一部始終を見ていました。

当時、刑事部鑑識課だった坂本さんが
この目撃者の情報を元に似顔絵を描くことになります。
もちろん、目撃者は捜査のプロではないため、
描き手が如何に犯人の特徴を聞き出すかという
テクニックが重要になります。

まず目撃した時間を教えてもらえませんか?

「あれは夕方の5時頃でした」

犯人との距離はどれくらい離れていましたか?

「5mほどだと思います」

似顔絵捜査官がいきなり絵を描きはじめることはありません。
まずは目撃時の状況を確認します。
たとえば、太陽を背にした逆行の状況では、
「肌が黒い」「怖い」という印象になりがちです。
そういった状況を踏まえて、
証言の信憑性を確認します。

あなたはどこから犯人を見ていましたか?

「2階のベランダからです」

そこからどんな風に見えましたか?

「帽子をかぶって長髪で、身長は170cmぐらい。
目は細くつりあがっていました」

犯人の特徴を具体的に証言する目撃証言。
しかし、彼の内心はこのようなものでした。

この証言では具体的な似顔絵は描けないな…

まず、犯人が長髪だったという証言。
これは帽子の横から毛が見えただけかもしれない、
また、かつらを使用しているのかもしれない、
これだけで長髪とは言い切れません。
また、高所から下を見ると、



身長は低めに見えるため、
証言は参考になりません。
目も上から見ると黒眼が上に寄って見えるため、
「細い」「怖い」という印象になりやすくなります。



同じ人でも、見る高さによって、
その印象は大きく変わってしまうのです。

坂本さんはこの証言者では似顔絵を作成できないと判断、
被害者の女性から話を聞くことにしました。

まずは先ほどと同様、その時の状況について尋ねます。
それが終われば犯人について質問します。

犯人はどんな印象でしたか?

いきなり"どんな目でしたか?"などとは聞きません。
それをいきなり描くこともありません。
一般に人が人間を見るとき、
多くは目を見ていると考えがちですが、
アイマークレコーダーなどを使用して視点を確認しますと、
人は様々なところを見ていることがわかります。
だからこそ、似顔絵では全体的な印象を捉えなくてはなりません。


「きつい顔でとにかく怖い顔でした」

被害女性はそのように説明しました。

顔の輪郭はどんな感じでした?

「細面だったような気がします」

このような質問を繰り返して、
輪郭や髪などを描いていきます。
そして、いよいよ目や鼻を描きますが、
その時に重要なのがその形よりもその位置です。
目鼻口の配置バランスで、
人間の印象は大きく変わります。

こうして似顔絵を描いていき、
何度も目撃者に質問しながら修正し、
その記憶に近づけていきます。
ただ、完成に近づいたところでの大切なポイントがあります。
彼は出来上がりに近づくと、



目撃者にその絵を見せないようにしています。
完成したことを告げて、

今から、見せますので感想を言って下さい

と目撃者に頼みます。



これで、いかがですか?



彼が絵から手を外した時、
彼が注視していたのは被害者の身体的反応でした。
彼女が絵を見た瞬間、
その時の恐怖が蘇り、
鳥肌や震えが起きました。
このような反応を示す目撃者が多く、
特にこの場合の目撃者は被害者、
このような反応があるかないかで、
似顔絵が似ているか、似ていないのかを判断します。
"無意識の反応"こそが何よりの証言であるようです。


このように作成される似顔絵ですが、
相手が人間ですので、困ることもあるとか。
そんなお話と、似顔絵捜査の始まりについては明晩にでも。

http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11613950142.html






ねてしてタペ



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