ビーバップ!ハイヒール「世界を動かしたスピーチ」 その3 マララさんの国連演説 -演説動画-
その時、言葉が世界を動かした!愛と勇気と感動のスピーチ
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その記事の3回目です。
世界で最も貧しい大統領
彼はそう呼ばれています。
ホセ・ムヒカ大統領。
南米、ウルグアイ東方共和国の現職の大統領です。
その異名も特殊ですが、経歴はそれ以上に特殊です。
何しろ、受けた銃弾6発を受け、逮捕歴4回、
脱獄2回を経験しているのですから。
貧しい家庭に生まれた彼は、
幼い頃から花売りなどで家計を助けていました。
しかし腐敗政治と主要産業低迷で経済が停滞、
国民の所得格差は広がる中で、
ゲリラ組織が誕生します。
国民は彼らを国を変えようとする義賊とし歓迎、
20歳の時に彼もゲリラ活動に参加します。
そのゲリラが極左集団ツパマロス。
ツパマロスはゲバラの影響を受け社会主義革命を目指す集団で、
その手段は政治家誘拐、暗殺、銀行襲撃など、
武力を伴うものでもありました。
現大統領が受けた銃弾も誘拐犯としてのもののようです。
1970年代、軍事政権により抑えこまれていて、
現大統領も1972年より13年間収監されていて、
1985年に軍政は民政移管されたことで釈放、
1995年の下院議員選挙で当選、
2005年に農牧水産相として初入閣、
2009年度の大統領選挙にて大統領となりました。
極左ゲリラとして活動していた彼ですが、
現在は中道左派の路線であるようです。
ウルグアイのGDPは2009年のデータでは佐賀県とほぼ同じの2.8兆円。
数字を見ますと、けして豊かとはいえませんが、
それでも、南米での成長率はトップクラスで、
生活水準もチリに次いで二番目だと評価されています。
ムヒカ大統領の資産といえば、
自宅と小さな畑だけ。
クレジットカードを持たず、
自家用車もこんな感じの
1987年製、オールドビートル。
大統領としての給与は25万ウルグアイ・ペソで約115万円。
その9割近くを社会福祉基金に寄付していて、
世界で最も貧しい大統領
こう呼ばれるようになりました。
2012年6月、ブラジルのリオデジャネイロで、
環境と開発に関する国際会議、リオ会議が開かれました。
その参加国193ヶ国中、最後にスピーチしたのがムヒカ大統領でした。
質問をさせてください。
ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車を、
インド人が持てば、この星はどうなるのでしょう?
西洋の富裕社会が持つ同じような傲慢な消費を
世界の70億の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?
このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で
共存共栄の議論はできるのでしょうか?
私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。
命よりも高価なものは存在しません。
愛情や人間関係、子供を育てること、
友達を持つこと、必要最低限のものを持つこと。
環境のために戦うのであれば、
人類の幸福こそが環境の一番大切な要素、
それを憶えておかなくてはなりません。
ありがとうございました。
この演説は世界中から反響を呼び、
様々な国の言葉に翻訳されて共有されています。
世界一貧乏な大統領が
人類にとっての本当の豊かさ
世界に向けてを問いかけました。
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ビーバップ!ハイヒール「世界を動かしたスピーチ」 その3 ホセ・ムヒカ大統領 -演説動画-
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