松嶋菜々子さん、
彼女の演技、たいへんそうでしたね。
ただの無表情なら簡単そうですけれど、
たまに三田灯が自我を見せるものですから、
その演技もしなくてはなりません。
顔のほとんどは動かせませんので、
目だけのお芝居になります。
それも話が進むにつれて、
彼女は感情を取り戻していき、
最後には笑う訳ですから、
たいへんだったのでしょうね。
ひと月ぐらい前に雑誌記事で読んだんですけれど、
彼女はほとんど現場で一人きりで過ごされていたんだとか。
食事も共演者と一緒ではなく、
ご自身の手弁当で、一人での食事だったそうです。
どこかの雑誌には、
彼女が天狗になっているというような記事があったそうですが、
この特殊な役柄のために、
極力、共演者と親しくならないようにというお考えからだったのでしょう。
「救命病棟24時」で共演された北乃きいさんは、
松嶋さんが他の共演者のみんなに、
みかんを剥いて手渡していたと仰っていました。
おそらくはこちらが彼女の本質で、
今回は役作りのために、
あえて共演者と距離を置かれたのでしょう。
長谷川博己さんの
ホームドラマにあるまじきダメ父も凄かったですね。
NHK「セカンドバージン」で初めて拝見した彼のお芝居でしたけれど、
あれも男らしさは感じさせない役柄でした。
それは相手役の鈴木京香さんの役どころが
男らしかったからでもあるんでしょうが。
現在34歳とのことで、それまで全く存じ上げていなくて、
最近になってよくお見かけするようになったのは、
元々、舞台を中心に活躍されていた役者さんだったからなんですね。
「セカンドバージン」の後には
テレビ東京で「鈴木先生」の主演をされていますけれど、
これはどういう役柄だったのでしょうか?
出来ればそれも見てみたいですね。
レンタルはあるのでしょうか?
今は子役さんたちも芸達者な子たちが多く、
見る側も「子役だから」と気にせず見る事が出来ます。
3人の子供たちも、それぞれ主役級の回があって、
それぞれ、作品に欠かせないお芝居をされていました。
これから皆、忙しくなるのでしょうか?
ただ、義務教育だけはちゃんと学校に通われたほうが、と心配です。
相武紗季さんはちょっと可哀想な役回りだったでしょうか。
コメディーリリーフが主な役割でしたけれど、
やがて重要なポジションに、となり、
そのわりには脚本的に立ってこなかったかな、
という印象でした。
印象深いのは平泉成さんで、
特に彼が主役級の扱いだった回の病院でのシーン。
三田灯が亡き娘の声真似をして、というあたり。
それまで娘たちに言えなかった本心を吐露したんですが、
迫真の演技といいますか、嗚咽交じりで
涙のみならず鼻水が鼻から、顎から糸を引いているという、
役者さんというものの凄さを感じました。
そして、あの演技をOKテイクにした製作側も素晴らしかったと思います。
高視聴率ドラマにほぼ共通するのではないかと思うんですが、
皆、役者さんが「ノッてる」んですよね。
生き生きとしてる感じがします。
それは撮影中に、放送された回の視聴率の報告を受け、
それが良ければノリも良くなるというものなのでしょうが、
初回から数話ぐらいまではまだ放送開始前である訳で、
視聴率がどうなのかはまだわかりません。
必ずしも、そればかりが要因ではないように思います。
脚本の良し悪しに始まり、監督さんたち、その他スタッフさんたち、
現場の雰囲気なんかも、作品の出来に関わってくるのでしょうか。